川尻氏信（かわじり・うじのぶ 生没年不詳）とは、飛騨国の戦国武将である。
概要
内ヶ島氏理に家老として仕えた。向牧戸城主。通称は備前守（あるいは備中守）。
1585年、金森長近が飛騨に侵攻してくると降伏し、内ヶ島領の道案内を務めたとされるが、そこまでの経緯は諸説ある。
越前逃亡後に帰参を果たしていた可能性もあるが、詳細は分からない。
ともかく、この裏切りを知った氏理は激怒。氏理と金森長近の和睦が成立した際、帰雲城で行われた宴会に氏信は呼ばれなかった。氏信は居城で不貞腐れていたのだが…その宴の夜に天正地震が発生し、帰雲城は埋没、一夜にして内ヶ島氏は滅亡した。氏信は宴に招待されなかったお陰で死を免れ、そのまま飛騨の太守となった長近の家臣となり101石を賜った。
九死に一生を得た川尻一族であるが、江戸時代には帰農したという。
- 向牧戸城………岐阜県高山市荘川町牧戸向牧戸にある城。飛騨街道（国道156号線）沿いになり、付近には庄川が流れている。
- 帰雲城………岐阜県大野郡白川村保木脇にある城。向牧戸城のある城からは白川街道（国道156号線）を北上すれば到達できるはず。（天正地震で埋没したため現在では推定）
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