折り畳み自転車とは、文字通りフレームを曲げる、あるいは分解することによってコンパクトなサイズに纏められる自転車のこと。英語ではフォールディングバイク(Foldingbike)という。なお、ここでの定義はフレームに変形・分解機能があることを差す。
特徴
メリットは小さくできる事によって持ち運びや収納が容易であること。このため、サイズにもよるが旅先へ持ち歩く事が容易。自室にもしまえる事で盗難や劣化の危険性を避けることができる。
デメリットは携帯性を保つために、他の要素が犠牲になっている事。
まず、折りたたむという構造上、フレームの強度が落ちてしまうため重量が増加してしまう傾向にある上、収納性を高めるためにタイヤサイズを小さくすればするほど、自転車本来の走行性が落ちてしまうという重大な欠陥を有している。20サイズなら、ダンパーをつけるといった車体構造を工夫する、電動化することによって補うことも可能だが、その分、値段に跳ね返ってくるのはいうまでもない。ましてや、10インチ以下のはまともに運転できるかは微妙だろう。
主な方式
あくまでも便宜的な定義である。
- ヒンジ式
- フレームやハンドルステム、シートポストなどをぶったぎってヒンジをもうけ、そこを起点に折り曲げていく方法。世間で出回っている折り畳み自転車の8割から9割はこの方式だと見ていい。
簡便に機構を再現できることから広く伝われているが、剛性的に無理をしているため必然的に重たくなるのが難点。また、接合部が歪んで走れなくなることからMTBのように荒れ地を走らせることができない。 - シートポスト回転式
- シートポストを軸に、前半部を回転させるように折り曲げていく方法。ヒンジ式とは違い、畳み方に無理がないので一見すると折り畳み自転車に見えない。ただし、前輪を外す必要があるので完全には折り畳めないのが難点。荒れ地も走れる剛性を確保できる事から、MTBに使われることが多い。
- 分解式
- 文字通り、フレームを分解できる自転車のこと。利点はヒンジ式よりも剛性を保てるが、分解組み立ての手間が非折り畳み自転車と変わらないのが難点。
- テンションシルク
- フレームの一部がワイヤーになっているもの。自転車創世記に誕生したものの、廃れて見直された技術。
特徴はフレームの一部が文字通り曲がるので、大型自転車であっても驚異的なまでに小さくまとめられる事。ただし、研究段階にあるので未知数な部分もある。 - 非折り畳み自転車(スポーツ車)の場合
- スポーツ車の場合、前輪後輪が容易に外せるので、輪行できるサイズに梱包することができる。
分解組み立てに手間と時間がかかるが、同等の折り畳み自転車は自重が15kgぐらいなのに対し、ロードバイクだと10kg以下になるので、どちらが持ち運びしやすいのかは言うまでもない。
折り畳み自転車のほとんど小径車なのも、折り畳みのフルサイズの自転車はどうしてもサイズが大きくなる上に、手間さえ惜しまなければ非折り畳み式の自転車のほうが利便性が高いからである。
ブランド
折り畳み自転車も、ルック車の攻勢が激しいので購入の際にはブランドの見極めが重要になる。
スポーツ車の場合はブランドが共通しているが、折り畳み自転車は独自の形態を持っているようである。
- DAHON
- Tern
- ブロンプトン
- タルタルーガ
- Tyrell(F1チームではない)
- モンタギュー(パラトルーパー)
- アレックス・モールトン(一部)
- Birdy
- ルノー(ルノーそのものではなく、GICが借りているだけ)
- ハリー・クイン(販売権はGIC)
関連項目
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