漢字として
- 意味
- 田畑の間にある水路、溝、小川、小さな水の流れ、谷あいの水流、という意味である。
- 〔説文解字〕の本字は𡿨で、畎はその篆文として載っている。
- 字形
- 形声で声符は犬。𡿨は象形、古文の甽は会意、畎は形声である。
- 音訓
- 音読みはケン、訓読みは、みぞ。
- 規格・区分
- 常用漢字ではない。JIS X 0213第四水準、JIS X 0212補助漢字。
- 語彙
- 畎澮・畎瀆・畎畝
異体字
𡿨
- 意味
- 〔説文・巻十一下〕に「水の小(すこ)しく流るるなり」とある。また〔周礼・冬官考工〕から、さまざまな溝の大きさの種類と、田畑の区画を紹介する記述を引用して、「匠人、溝洫を爲す。㭒、廣さ五寸。二㭒を耦と爲す。一耦の伐。廣さ尺深さ尺、之れを𡿨と謂ふ。倍𡿨、之れを遂と謂ふ。倍遂を溝と曰ふ。倍溝を洫と曰ふ。倍洫を巜と曰ふ」とある。
- 字形
- 川の流れの象形。
- 部首
- 𡿨は〔説文〕で部首である。ただ属するのは𡿨のみ。
その他の異体字
- 甽は〔説文〕に「古文の𡿨。田・川に從ふ。田の川なり」とある古文。JIS X 0213第四水準、JIS X 0212補助漢字。
- 圳は、〔漢語大辞典・異体字表〕にある異体字。→圳。
- 𤱶は、〔漢語大辞典・異体字表〕にある異体字。
- 𤰕は、〔正韻〕に𤱶と同じとある異体字。
- 𤰝は、〔集韻〕に畎と同じとある異体字。
- 0
- 0pt