漢字として
鹸
- Unicode
- U+9E78
- JIS X 0213
- 1-24-20
- 部首
- 鹵部
- 画数
- 19画
- 意味
- 塩、塩気、塩水、塩土、灰汁、アルカリ、石鹸。
- 〔説文解字・巻十二〕に「鹵(しほけ)なり」とある。〔正字通〕に「俗に竈灰を以って汁を淋(ひた)したるを鹼水と曰ふ。垢穢を去る」と、灰汁が汚れを落とすことについて載っている。これを石のように固めたのが(中国の)石鹼で、〔康煕字典〕に引く〔本草〕に製法が載っている。
- 字形
- 印刷標準字体は鹼、簡易慣用字体は鹸。
- 形声。声符は僉。〔説文〕には「鹽の省に从ひ、僉聲」と鹽(塩)に従うとある。
- 音訓
- 音読みは、カン(漢音)、ケン(呉音)、訓読みは、しおけ、あく。
- 規格・区分
- 鹸は常用漢字でない。簡易慣用字体。JIS X 0213第一水準。
- 語彙
- 鹸化
JIS規格について
鹸・鹼は、JIS規格で例示字体の入れ替えや包摂基準の入れ替えが行われていて、ややこしい。
- JIS C 6226-1978で、区点24-20に鹸が採用される。例示字体は僉に従うもの(鹼)。
- JIS X 0208-1983で、区点24-20の例示字体が㑒に従うものに変更される(鹸)。僉に従う字は鹸に包摂されることになった。なお倹・儉、険・險、検・檢などは包摂されない。
- JIS X 0213で、面区点1-24-20に鹸が、面区点1-94-74に鹼が登録され、鹸・鹼は包摂されないことになった。
異体字
- 鹼は、〔説文〕の本字。印刷標準字体。JIS X 0213第三水準。JIS X 0212補助漢字。
- 碱は、〔彙音寶鑑〕に「鹼と同じ」とある異体字。〔五音篇海〕には「音咸」とある。鹼の簡体字でもある。JIS X 0212補助漢字。
- 礆は、〔漢語大字典・異体字表〕にある鹼の異体字。〔正字通〕には險と同じとある。
- 鹻は、〔玉篇〕に「鹼と同じ」とある異体字。JIS X 0213第四水準。JIS X 0212補助漢字。
- 𥃡は、〔字彙補〕に〔説文長箋〕を引いて「鹼と同じ」とある異体字。
- 𪉦は、〔集韻〕に「亦𪉦と作(な)す」とある異体字。また𪉿の異体字でもある。
- 硷は鹼の簡体字である。礆の簡体字でもある。
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