「GateP(げいとぴー)」とは、アイドルマスター動画の一分野「アイマス紙芝居」で活躍する、アイマスMADプロデューサーである。
制作数はけして多くなく、デビューした時期からすると寡作の人である。しかし登場人物の心理描写や元になっているゲーム中エピソード・イベントの場面解釈など、人間の内面を描き出すことに長けており、そのうえで若干のテキストなどでドラマを盛り上げる演出を得意とする。
絵は、個性的な線描技法。また登場人物の「眼」をあえて描かないことで、視聴者に様々な想像をさせる。「眼」を描いている場面は、登場人物の強い意思を浮き彫りにする演出として使われることが多い。
選曲のセンスにも定評があり、ゲーム中エピソードの趣旨からも外れることがなく、かつ自分の描きたい世界にマッチした選曲をしている。
これまで
GatePの「アイマスMAD処女作」は2007年9月5日「 アイドルマスター 天海春香『欲望』」。
時期としては、天海春香(あまみ はるか)のポジションが「腹黒い」「閣下」で固まった時期であり、この動画も当初、使われた曲の曲名『欲望』(阿部義晴)から、上記のような路線と誤解された。
しかし実際は春香のトゥルーエンド(ビターエンドともいう)の後のお話を描いたものであり、独特の線描技法と春香の心理描写に、誤解はすぐに解かれることになる。白・黒のネタキャラ扱いが続いていた春香の扱いに一石を投じた作品である。
2作目は同月14日「 アイドルマスター 秋月律子『ドラマ』」。同年6月のadobePの 功績により、不遇な扱いを脱していた律子。9月には丁度律子動画の大量投稿があった。その中でも異彩を放つ作品である。
本作も前作同様、エンディングの後のお話である。ただし前作が寂しい結末であったのに対し、本作は文句なしのハッピーエンドといえる。まだ律子を一人の女性として扱う動画が少なかった中で(人気は出たが「ネタキャラ」扱いは続いていた)、律子を美しく描いた貴重な作品でもある。またPの作品中、ゲーム画像が使われている現在唯一の動画である(ぶたPのコミュを使用)。
視聴数、マイリスト数では処女作が上回るが、アイマスwikiでは本作をして『代表作』としている。
3作目は10月19日「 アイドルマスター 双海亜美/真美 『アーリーサマー』」。オーディション落選直後の亜美真美とプロデューサーの、花火を見つめるダレた様子、手をつないでオーディション会場へ向かう3人の回想シーン、最後のプロデューサーの独白に、それぞれ「虚脱感」「結束と自信」「一瞬の花火でない、本物の”スター”への決意」をみてとることができる。
4作目は2008年1月15日「 アイドルマスター 菊地真 『アナザー・モーニング』」。若干のコミュバレを含む、としているが、ゲームを進める上で影響は無い。安心して見て頂きたい。
ゲーム中の菊地真(きくち まこと)も、「男の子に見られてしまう」ということにコンプレックスを持っており(それが芸能界入りの動機であったりする)、それを踏まえて見ると、又味わい深いものとなる。特に前半部の、765プロダクションのドアをくぐるまでの真の煩悶とした日常の描写は、真の胸のうちに秘めた苦しさがよく伝わる。ゲーム中でもここまではっきりと描きだされてはいないため、GatePの力量がよく現れた名シーンである。
また、はっきりと「眼」を描いたシーンの登場する作品であり、真の決意の強さを印象付けることに成功している。
多少論評めいたことを書いたが、もちろん百人百様の見方があり、また見るたびに新しい発見があるのが、GatePのアイマス紙芝居の本当に面白いところである。
2009年5月25日、ブログにて引退宣言がなされた。ニコマスの視聴者としては残念ではあるが、今後いつでも気が向いたら帰ってきてほしいものである。
その後2009年10月20日、卓球Pのネットラジオ「ニコマス・ロックンロール・レディオ」の掲示板にて「1000なら復帰」と書き込んだところうっかり見事に1000を引き当てたため復帰。
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