grokモーツの連鎖事件とは、2025年7月8日ごろからX(旧Twitter)上で発生した、自動応答Bot「grok」による投稿が発端となり、ユーザーの間で爆発的に拡散された現象である。
概要
事件の発端は、Xユーザー「@PRONIKAAA
」による以下の投稿である。
「Hey @grok, based on my interactions with the people I follow, who are my top 20 moots?」
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https://twitter.com/PRONIKAAA/status/1942290009500913722
この応答が注目を集め、他のユーザーも同様の投稿を始めたことで、grokによるリプライが連鎖的に通知欄上に拡散され、日本を含めた大多数の世界中のXユーザーが、意図的・非意図的に拡散される事態となった。
解説
- 英語圏では相互フォロワー(mutual followes)のことをモーツ(moots)と呼ぶ。
- 上記投稿は対話型AIサービス「grok」に「自分のXでの活動内容をベースにすると、自分と関連の深いmoots上位20位は誰か?」と聞いている。すると以下の現象が起きた。
- grokはユーザーネーム(@なになにの形式)を20個リストアップ。
- →リストアップされたアカウントにメンションが届く。
- →メンションに反応したユーザーがgrokの返答に何か書き込む。
- →grokがそのアカウントに対して1の形式でリストを作る。
- 以上をループ
- 昔でいう不幸の手紙(受け取った人は同じ手紙を特定人数に出さないと死ぬという設定の遊び、チェーンメール)のようなことが意図せず起きたことで話題になった。
- AIの使用はサーバーに負荷がかかるのでこの遊びは連鎖的に負荷をかけることになる。現在はアクセス困難などの目立った影響は出ていない様子。
- リストアップのアルゴリズムは不明。
問題点
- 単にリストアップするだけでなく、リストアップされたアカウントにメンションを送る動作までgrokが自動で行っていたらしい。メンションを送るな、と但し書きをつけると一応リストアップだけする。
- 相互フォロワー同士で連鎖が続くので、誰かが連鎖する度にメンションが送られる。これは通知攻撃、mention spamなどと呼ばれる迷惑行為になる。
- grokに停止せよと命令しても止まらない。
- grok及びXの仕様が変わるまで、対処法は「通知を切る」「無視する」「ミュートにする」くらいしかない。反応した時の影響の大きさや手軽さから「無視」が推奨されている。
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