とは、書籍『社会学用語図鑑』内の一ページ内に登場するイラストに添えられている一節である。
ネットミームとしての概要
インターネット上、例えば短文投稿コミュニケーションサイト「Twitter」にて、「この文章が付けられたイラストを接写したと思われる写真」のかたちで一種のインターネットミームとして出回っている。
その写真を文章で説明するなら、「踊っている/ポーズをとっている、シンプルな線画で描かれた3名の人物」という楽し気なイラストの下に、
という心惹かれるワードが添えられている」というもの。
(以下に、その写真を掲載しているツイートを引用する)
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https://twitter.com/yu1096/status/1125426266721533952
Twitter上での初期の例を辿ると、2019年5月4日に「近代サイコー 1番好きな時代です」という言葉とともにこの写真が投稿されて、数千回の「いいね」や数百回の「リツイート」がなされていた記録があるようだ(ツイートそのものは既に削除済)。この投稿が最初のものだったか否かは不明だが、「Twitter上の類似画像/画像転載を見つけるやつ - TwiGaTen」や「二次元画像詳細検索(ascii2d.net)」というサイトでこの画像を検索すると、このツイートが最古のものとして表示される(TwiGaTenは2023年9月末でサイト閉鎖)。
その後、2019年5月7日には別のユーザーが「はやくこれになりたい」という言葉とともに、その同じ写真を投稿した(上記の引用ツイート)。この「はやくこれになりたい」という言葉が多くの共感を呼んだのか、こちらのツイートはさらに数千件の「いいね」や「リツイート」を集めることになり、その後は一種のインターネットミームとして様々な人々が投稿するようになったようだ。
派生形として、写真ではなく、AA(アスキーアート)を用いて踊る3名を再現しているバージョンも出回っている。
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https://twitter.com/Unicode_pod/status/1494223890985648129
画像の出典
田中正人・香月孝史の二名による共著として2019年2月28日に発売[1]された書籍『社会学用語図鑑 人物と用語でたどる社会学の全体像』に登場するフレーズ。
この書籍は、社会学で用いられる様々な用語を豊富なグラフィックを用いてビジュアル的に解説するものである。そして、この本の中でも「複雑性の縮減」という用語を解説した見開きページにおいて用いられていた多数のグラフィックのうちの一つが、この
のイラストであった。
(以下に、その見開きページを部分的に撮影してこの書籍を紹介しているツイートを引用する)
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https://twitter.com/watawata1939/status/1578771915657064449
この「複雑性の縮減」とは20世紀のドイツの社会学者ニクラス・ルーマン(Niklas Luhmann)による用語である。この見開きページではそれを説明している。どういった展開で登場したのかというと、
↓ ならば
個々人が自由気ままに振る舞って、いかなる結果となるか予想もつかない。本当はそういった複雑性があるはず。
(このページでは、客が「これください」と買い物をしようと店員に話しかけたのに「店員が客に求婚してくる」「店員が踊りだす」「店員が『ダメです』と購入を却下してくる」……という様々なありうる状況をイラストで例示している)
↓ でも…
私たちは通常、そういった無数の複雑な可能性を考慮せずに安心してやりとりしている。これが「複雑性の縮減」という働き。
(店員は「ありがとうございます、1000円です」などと返答し、客は1000円を渡して購入成功する……といったイラストが示されている)
↓
こうして、秩序のある安定した社会が成立している
といった感じであった。
表紙にて「編著」とクレジットされている「田中正人」氏はグラフィックデザイナーで、2015年に『哲学用語図鑑』、2017年に『続・哲学用語図鑑』(双方とも編集・監修は「斎藤哲也」)という、多数の哲学用語をビジュアル的に紹介する書籍を出していた人物である。この『社会学用語図鑑』も、これら2つの書籍の続編・シリーズ作品的な、同コンセプトの書籍である。
同じく表紙にて「著」とクレジットされている「香月孝史」氏は大学院で文化社会学を専攻としていたライター・批評家で、ポピュラー文化を中心に著述活動を行っている人物である。
おそらくは、「香月孝史」氏の説明・監修を元に、「田中正人」氏がビジュアル的にまとめた……という制作過程であったか。
よって
のイラストも、「田中正人」氏が描いたものではないかと思われる。
お絵カキコ
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関連項目
脚注
- *プレジデント社公式ページでは「3月1日発売」とされているが、ネット通販サイトAmazonのページでは「2月28日発売」とされており、2月28日に「本日発売」とツイートしている書店アカウントもあったため、2月28日が正確と判断する。
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