ISDNとは、
- Integrated Services Digital Network(サービス総合ディジタル網)… ITUで策定された国際規格で、かつてそこそこ普及していたデジタルな通信回線。本記事で記載。
- 国際標準同人誌番号…同人作品に割り当てる一意の番号で、いわばISBNのパロディ。
概要
中央から末端まで、すべてデジタル信号で通信する通信網で、1本の電話回線でデータ通信用のBチャンネルが2本、呼制御やパケット通信に使うDチャンネルが1本確保される。Bチャンネル1本あたりの通信速度は64Kbps。
チャンネルが2本あるので、電話とFAXを別々に使う、パソコン通信やインターネット接続をやりつつ電話を使う、マルチリンクPPPという技術を使ってBチャネル2つをまとめて128Kbpsという高速通信を行う、といった使い方が可能になる。
日本ではNTT東西が「INSネット」という商品名で1988年からサービスを提供している。
当時の、電話線1本をカプラやモデムでピーガー言わせながらやりとりしていた状況からするとISDNは決して悪くない技術だったが、今は光回線やADSLが普及して常時接続が当たり前になり、また通信速度も格段に速くなった。これらを導入できるところでは特別な事情がなければ新規に利用するメリットはない。
しかし、過疎地域で光回線やADSL回線を敷設できず、PHSの電波もないといったところでは、フレッツISDNによる常時接続が未だに有力な選択肢となっている。ただしニコニコ動画をはじめとする動画サイトは見れたものではない。※フレッツISDNの新規受付は2018年11月で終了。
そんな中でも高いエラー耐性を買われて、POSシステムや銀行基幹システムで使われ続けている。他にも電話回線を大量に必要とするところでは、23B+Dという大容量のISDNが使われることがある。この場合、通常の電話線ではなく2対の光ファイバーケーブルによるサービス提供となる。この方式のNTTにおけるサービス名はINSネット1500という。1契約あたり5万円/月くらいする。
NTT東西は2024年1月に固定電話の設備をIP網に切り替える。これに伴いINSネットは「通話モード」については引き続き使用できるものの「ディジタル通信モード」は利用できなくなる。[1]
関連動画
関連項目
脚注
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