エメンタールチーズとは (エメンタールチーズとは) [単語記事]

エメンタールチーズ（Em mental cheese）とは、スイスのベルン州の東にあるエメンタール（エンメンタール）地方を原産とする硬質チーズである。

概要

エメンタールチーズは、スイスの代表的なチーズ。スイスチーズと呼ばれることもある。現在は世界各地で生産されているが、今なおスイスのチーズ輸出量の半数を占める。大きさ約1m、重さ100kg程度のものも生産されており、数あるチーズの中でも大きな部類に入る。

温めた牛乳に、レンネット（凝乳酵素）とプロピオニバクテリウム属の菌を加え、ホエイを取り除いたものに圧力をかけ、20℃前後の比較的高い温度で2か月間熟成させて造られる。

「チーズの王様」とも評される。そのまま食べるか、チーズフォンデュに使うことが多い。クセがなくマイルドで、やや甘みがあり、ワインとも合う。

カットされたエメンタールチーズの断面を見ると、「チーズアイ（眼）」と呼ばれる数cmほどの穴があることが確認できる。この空洞は、発酵の過程で発生する二酸化炭素ガスによるもの。ただし、スイスチーズには「眼」のないものもある。

エメンタールチーズの「眼」を安全対策の穴に見立てた、「スイスチーズモデル」という概念がある。航空、製造、医療などの業界でリスク管理・リスク分析の手法として用いられている。

チーズの絵文字（🧀）には、エメンタールチーズが採用されている。「眼」があるためチーズと判別しやすいためであろう。Unicodeは「U+1F9C0」、HTML コードは「🧀」である。

エメンタールチーズは、アニメ『トムとジェリー』に登場するネズミ「ジェリー」の大好物でもある。ただし、一般にネズミは、チーズよりも糖分を多く含むエサを好む。