トランスとは、次のいずれかのことである。
ある種の精神状態(変性意識状態)を表す語。入神状態・恍惚状態などと訳される。
尚、「覚醒状態(awaken,awakening)」をトランスとするのは誤りである…が、ゲームを中心に誤用が甚だしい。
trans-:「反対側」「向こう側」「変える」「超える」などの意味を持つ英語接頭辞。形態変化という意味の語「Transform」が有名。
ここでは上項tranceの、特に音楽について扱う。
トランスとは「ハウスミュージック(ハウス)」の一種「アシッドハウス」からさらに派生した音楽の一形態。
しかしテクノの要素も併せ持っており、ハウスとテクノのどちらから派生したとは言い難い状況にある(もっともこの手の音楽界にはよくあることであり、「どちらがより強い影響を受けているのか」とごく浅い論客が喧々諤々の論争を繰り広げる光景もよくあることである)。
ハウスミュージックの特徴「短い小節を何度も繰り返す」に加え、うねる様に奏でられる旋律とブレイクと呼ばれる一種の小休止部分、を持ち、その名の通り恍惚状態に持っていくような演奏を特徴とする。
また徐々に恍惚状態に持っていくため、そしてDJの負担を軽減させるために、曲のイントロを長くとり各パートをゆるやかに入らせる演奏形態が決まっている。これは派生元のハウスからの影響であり、ある種の伝統儀式でもある(イントロ長いも参照)。
その性質上多数の派生ジャンルがあり、トランスから派生したゴアトランスからも派生した「サイケデリックトランス」や実験的な要素を多く含む「プログレッシブトランス」、日本発の荘厳な「エピックトランス」や激しい曲調の「ハードトランス」など無数の派生形態がある。
特にサイケデリックトランスはゴアトランスにあった「宗教的恍惚感」から「催眠的恍惚感」を抽出し希求するジャンルであったため、日本のみならず世界中のクラブシーンなどで演奏されている(なおこのサイケデリックトランスにも無数の派生がある)。
またハウスミュージック(特にアシッド・ハウス)の影響を受けて電子機器(シンセサイザー等)を多用するためか、VOCALOIDを利用した「ミクトランス/ルカトランス」というジャンルがニコニコ動画上にある。
また、日本に限らずトランスはゲーム音楽として作曲・演奏される事も多い。上記の通り電子楽器を多用するためゲーム音楽との親和性が高いともいえ、1995年頃からすでにトランスの影響を受けたとおぼしきBGMが一部の作品で見られていた。すぐ後に音楽ゲームの流行により、様々なトランスがゲーマーの耳に届くこととなる。最近ではナムコ「湾岸ミッドナイトMAXIMUM TUNE」シリーズがBGMにトランスをフィーチャーしている。深夜の首都高を高速で駆け抜けるシチュエーションはビジュアル的にもある種の恍惚状態を惹起させるものといえ、トランスがよく合うシチュエーションといえよう。
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最終更新:2024/11/24(日) 14:00
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