ホシエイ(星鱝、星鱏)とは、エイの一種である。
トビエイ目アカエイ科に属する魚類。英語では「pitted stingray」と呼ばれ、「あばた(くぼみ)のあるアカエイ」を意味する。学名はDasyatis matsubarai、ギリシャ語で「松原さんの毛深いガンギエイ」を意味する。「松原さん」は、名著『日本産魚類検索(第一版)』の著者である魚類学者・松原喜代松に因む。
体盤は偏ひし形で吻部(頭部)は軽く尖っている。腹面は白色だが、縁が黒い。背面は灰黒色で白い斑点が並ぶ。日本語の「ホシ」、英語の「pitted」はいずれもこの白い斑点にちなんで命名されたものと考えられる。
体長は成魚で約1.8メートル、尾はその半分を占める。また尾には他のアカエイ科のエイ同様毒針がついており、ノコギリのような形状が「返し」の役割を果たしているため、一度刺さるとなかなか抜けずかなり痛む。このように凶悪な毒針を持つホシエイだが、自ら外敵に毒針を刺しに行くことは少なく、温和な性格である。ただしホシエイは沿岸部の海底に潜んでいるため、海水浴客などが気づかずに踏んでしまい、それで刺されるケースが多いようだ。
分布は日本の太平洋・日本海沿岸から朝鮮半島南西岸まで。その分布から日本でも水揚げされるが、アカエイと違いほとんど流通しない。ホシエイを食する食習慣が根付いていないために需要が少ないこともあり、ホシエイを目的とした漁がおこなわれる事はほとんどなかった。他の魚を主目的とした漁の際に混獲されることがあるが、毒針があることなどから漁師からは厄介者扱いされ、時には廃棄されてきた[1]。
しかしそれとは裏腹にかなりの美味であることが近年知られるようになってきており、テレビ番組や書籍などでも扱われはじめている(下記「関連リンク」参照)。主に煮付け・煮こごりにして食されるらしい。また肝がとりわけうまいとのことで、「全ての肝の中で一番」と評する人も居る[2]。
※ 2015年7月31日発売の書籍
※上記書籍と同著者によるウェブサイト掲示板
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最終更新:2025/12/05(金) 23:00
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