吹いたらマゲとは、主にマゲの人に付けられるタグの一つである。
「吹いちゃったんだろ?マゲ結えよ。」
古代ヨーロッパの決闘のルールである“吹いたら負け”と似た形式であり、近代日本で発展した果し合いにおけるルールの一つである。封建時代での日本では、果し合いは果し状を相手に送り、両者の合意の上で、一対一で刀をもって命をとり合う形で行われていた。果し合いを行うの理由として、侮辱をうけそれを撤回させる、復讐を遂げるための仇討などが挙げられる。しかしながら、当然命を落とす危険性があり、江戸時代には仮に両者が一命を取り留めたとしても、喧嘩両成敗として切腹が命じられる為、リスクは非常に高かった。また形はどうであれ人を殺すことには変わらず、社会秩序の維持の面から見ても見過ごせないものだった。この為、明治6年の敵討禁止令と明治22年の決闘罪ニ関スル令において、明治政府により日本での果し合いは事実上禁止されたのである。
この流れを受けて、明治中期に考案されたのがちょんマゲを採用した果し合いの方法である。明治中期には文明開化が庶民レベルでの浸透が進んでおり、ちょんマゲは時代遅れの代名詞と言える扱いであった。敢えてそれを強いることにより敗者に恥辱を与え、目的を達成したのである。人が死ぬことがないという点、命を賭けるほどではない比較的軽度な目的を達成するのに適している点の上記2点により、明治以後それまでの果し合いの代替案として広く受け入れられていった。明治政府は果し合いを表面上は禁止していたが、ちょんマゲルールを採用した果し合いについては実害がほとんどないということから黙認する姿勢をとった。しかし、一部の歴史学者から、明治政府内の保守派からこれを禁止すると、ちょんマゲを否定しひいては日本の伝統をも蔑ろにすることに繋がる、という反発があり黙認せざるを得なかったとする指摘もある。
勝負の分野、形式は問われない。ちょんマゲルール採用の勝負では負けることを吹くと言い、吹いてしまった場合はちょんマゲを結わなくてはならない。現代では果し合いといった性格も薄れ、罰ゲームの一種としてのみ形を残している。近年、失われつつある日本の伝統文化を保存する活動の一端として、このちょんマゲ文化を後世に残していこうとする運動が千葉県を中心として行われている。
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最終更新:2025/12/06(土) 08:00
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