大久保忠佐とは (オオクボタダスケとは) [単語記事]

大久保忠佐（1537～1613）とは、戦国時代の武将である。

概要

徳川家康の譜代家臣の一人。宇都宮氏の分家で南朝につき、新田義貞の戦死後帰参せず岡崎に居ついた一門と称する。古くから松平氏に仕え、安城譜代七家の一つである。
十人兄弟で、大久保忠世は兄、大久保忠教（大久保彦左衛門）は弟である。

そんな有名な二人に挟まれた大久保忠佐は、徳川十六神将の一人であり、本多忠勝と並んで生涯傷を負わなかったと伝えられる猛将である。初陣早々「蟹江七本槍」の一人に名を連ね、福谷の戦いでは、あの柴田勝家を退かせるほどの活躍を遂げた。

三河一向一揆の際に大久保一族は法華宗であったため、徳川家康をサポート。以後の織田家と歩調を合わせた徳川家康の戦いでも兄の大久保忠世とともに、勲功を重ねていった。そして長篠の戦いでは、大久保忠世とともに山県昌景隊に突撃し、織田信長から衣服を与えられるほどの功績をあげたのである。

やがて徳川家康の関東移封後は、はじめ上総国茂原に五千石、関ヶ原の戦い後は沼津二万石に加増・移封され、大久保忠世、大久保忠佐兄弟は大名格となったのである。大久保忠佐は内政でも優れた手腕を発揮し、黄瀬川に作った堰は、「牧堰」と称され、江戸時代を通して農業用水に用いられた。

しかし、60歳の時の子・大久保忠兼は15歳で亡くなり、養子を頼んだ大久保忠教にも断られ、息子の死の翌年に亡くなり、無嗣断絶として改易された。一方大久保忠世の息子・大久保忠隣も政争で敗れ失脚し、大久保家にはしばらく雌伏の時が訪れた。

大久保忠佐の墓は「道喜塚」と呼ばれ、沼津第一小学校内に今も残されている。

「信長の野望」（PC）シリーズにおける大久保忠佐の能力一覧。

徳川十六神将の一人であり、軍事面に特化している（シリーズを経るごとに政治力が落ちているような…）。