黒い仔山羊(Dark Young)とは、クトゥルフ神話における奉仕種族である。
黒い仔山羊はシュブ=ニグラス(Shub-Niggurath)の生んだ子供である。またはシュブ=ニグラス本人か。
シュブ=ニグラスは「千匹の仔を孕みし森の黒山羊」や「千匹の仔山羊を孕みし牝山羊」と呼ばれている。
もしかしたら巨木の森林の中に入って行くと、いつの間にか黒い仔山羊に囲まれている。なんてことがあるかもしれない。
一般的にはシュブ=ニグラスの奉仕種族として登場することが多く、シュブ=ニグラスを崇拝する土地によく現われるという。
黒い仔山羊の姿はまるでロープのような触手で形作られた巨大な樹のような姿をしている。
太い四本の肢と獲物を捕らえる無数の枝のように生えた触手、幹の部分に備える巨大な口は触手に捕えられた犠牲者の血肉を貪るために存在しているのであろう。
その存在が現われると辺りは死臭に満ちてきて、気がついたら見上げるほど大きな黒い木に囲まれているのである。
シュブ=ニグラス信仰において重要な存在であるとされ、たびたび地球に召喚されては崇拝者からの生贄を貪っている。
ロバート・ブロック著『無人の家で発見された手記/Notebook Found in a Deserted House』には、
神を崇拝するものたちの儀式を行なっている場所の近くに住んでいたために奇怪な出来事に巻き込まれ、黒い仔山羊に襲われてしまった少年ウィリー・オズボーンの体験談が記されている。
この作品で郵便配達員のキャップ・プリチェットじいさんはこの怪物を見て「ショゴス(Shoggoth)だ」と発言した。ねばねばした黒いゼリー状の触手の生えた生物……確かにショゴスのようだ。
なぜただのじいさんがショゴスのことを知っているのか。そこを考えると面白いかもしれない。
郵便配達員だったじいさんは丘の上で儀式をしている声、低く唸るような声を聴いたのかもしれない。
「え う しゅぶ にが あ す んが りら ねぶ しょごす」
―『無人の家で発見された手記』
シュブ=ニグラスとショゴスという言葉がどちらも見ることができる。
ショゴスは古のもの(Elder Things, Old Ones)に作られた存在であり、シュブ=ニグラスが産んだ黒い仔山羊との接点はないはずである。
想像ではあるが後から追加された設定が数多くあり、そんな不思議を生み出しているのかもしれない。
ふと古のものがシュブ=ニグラスの産み落とした黒い仔山羊を元にショゴスを作り出した、なんて妄想をしたが……だとするとウボ=サスラ(Ubbo-Sathla)が可哀想か。
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最終更新:2024/04/25(木) 15:00
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