AMPA型グルタミン酸受容体 単語

アンパガタグルタミンサンジュヨウタイ

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AMPA型グルタミン酸受容体AMPA受容体)とは、大皮質や海馬をはじめ中枢神経系に広く分布し、記憶学習に関与している受容体である。

概要

グルタミン受容体は、アミノ酸グルタミンを基質とする受容体であり、中枢神経系において記憶学習に関与する。「イオンチャネル」と「代謝」に大別され、イオンチャネルグルタミン受容体はそれぞれの特異的なリガンドから、さらに「NMDA」「AMPA」「カイニン」に分類される。

AMPA受容体が透過させるイオンは、に陽イオンのNa+であるが、K+やCa2+も透過させる。ただし、GluA2サブユニットを含み、かつQ/R調節を受けてアミノ酸配列が変化したAMPA受容体はCa2+を透過させない。AMPA受容体は、中枢神経系のグルタミン作動性シナプスNMDA受容体とともに発現しており、速い奮性神経伝達を担う。

AMPA受容体の特異的な作動である2-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチルイソオキサゾール-4-プロオンAMPAα-Amino-3-hydroxy-5-methylisoxazole-4-propionic acid)は、化学合成された奮性アミノ酸である。AMPAが特異的な基質として同定される前は、キスカルが特異的な基質と考えられていた。

選択的かつ非競合的なAMPA受容体拮抗であるペランパネル(フィコンパ®)は、てんかんの部分発作、強直間代発作に、ほかの抗てんかんとの併用で用いられる。Na+の流入を低下させ、神経の過剰な奮を抑制する。筋萎縮性側索硬化症ALS)治療の可性も見出されており、治験が実施されている。また、ブレインフォグ(COVID-19患後の認知機低下)をきたした患者は内の広範囲でAMPA受容体量が増加しているという報告もあり、ペランパネルが治療に活用できる可性が示唆されている。[1]

AMPA受容体のシナプス移行を促進するエドネルピクには、神経細胞保護作用や神経突起進展促進作用があるとされており、アルツハイマー型認知症治療脳卒中後のリハビリテーション効果促進として治験が進められている。2019年8月時点で第II試験まで進行している。

関連動画

タカハシヨウによる楽曲『粘着系男子の15年ネチネチ』に登場し、擬人化もされている。作者のブログexitによれば、記憶に関係する受容体であるため選んだようだ。ただし、歌詞では「AMPAグルタミン受容体」と間違えられている。

関連項目

脚注

  1. *新型コロナウイルス感染症の後遺症“ブレインフォグ”の病態を新しい脳画像法で解明 ―脳内グルタミン酸AMPA受容体が罹患後の認知機能障害に関係― - YCU Research Portalexit
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