DPCMベースとは、音声を再生するある電子回路において、差分パルス符号変調、いわゆるDPCMをベース音に用いた事例のこと。特に2A03(ファミコン音源)における技術についていわれ、本記事では注記しない限りこれについて記述する。
1983年任天堂から発売されたファミリーコンピュータに搭載されている音源電子回路「2A03」では、矩形波2ch・三角波1ch・ノイズ1ch、そしてDPCMが1chという構成で音を発音することができる(詳細は「FC音源」記事に詳しい)。
矩形波がいわゆる「ピコピコ」な音で、三角波がベースに割り当てられることの多い大人しい音、ノイズがドラムなどに割り当てられることの多い音となっているのだが、それらとは別に、サンプリングした音を鳴らすことのできる「DPCM」というチャンネルが備わっていて、例えば「燃えろ!プロ野球」などでは録音されたボイスが割り当てられている。
これがある時期から、多数の企業のソフトにおいて、ドラムのバス・スネアをサンプリングして割り当てるなど音楽側にDPCMを用いる事例が登場していく(スーパーマリオブラザーズ3やコナミのソフトなどが有名な例か)。
そうした活用例の中、「ベース音」に割り当てようという動きがごく一部で起きた。ファミリーコンピュータ内蔵の音源だけでは出せない重厚な音を、音数を拡張するチップ無くして発音出来ることが画期的で、拡張音源を使用することのできない「NES(海外版ファミリーコンピュータ)」においても同様の重厚なサウンドを出すことができた。
代表的な例がサンソフト(サン電子)の例である。バイトであった諸田直久氏の個人技術だったといい、「ラフワールド」に初出後多数のソフトで搭載されている。サンソフト作品の音の割り当ては次のようなものであった。
サン電子以外ではメルダック「暴れん坊天狗」が著名で、これもパーカッション・ベースが兼任だった。
近年では同人FCソフト「F-θ」(小さな音)などが採用している。
掲示板
掲示板に書き込みがありません。
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/16(火) 11:00
最終更新:2025/12/16(火) 10:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。