SCP-4465 単語


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エスシーピーヨンヨンロクゴー

2.6千文字の記事

SCP-4465とは、シェアード・ワールドSCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。

概要

SCP-4465はグロック17自動拳銃である。それ以上の詳細は現時点で判明しておらず、実験は報告書の執筆された翌に予定されているという。――要は、何らかの異常が見込まれるから、取り急ぎナンバーを振って報告書を書いているというわけだ。

このグロック17自動拳銃は、手首からの大量失血により自殺したアーノルド・デュバー氏の遺体と共に、彼の住むアパートの一室で発見された。

彼の遺体が発見される3日前、彼の大学ルームメイト母親ペットはお互いに10分以内に口蓋から後頭部にかけて同一の創を受けていた。弾丸はSCP-4465のマガジンのものと一致した。

なるほど、デュバー氏は友人母親を次々に殺したのだろうか、と思われたが、デュバー氏は最も近い犠牲者から3000km離れた場所にいたという。――ん? 3000kmといえば、東京-マニラ間ぐらいの距離である。また、この表記からするに、各犠牲者の遺体の位置もおよそ10分以内に殺できる距離ではないのだろう。そして何より、彼らを殺する際に使用したグロック17自動拳銃を、自身の自殺には用いず、リストカットを図ったのも違和感がある。なるほど、これは確かにアノマリーのように見える。実際に実験が行われれば異常性質は判明するだろう。

実験倫理的懸念のため中止されました。


SCP-4465 - SCP財団exitより,2022/11/02閲覧

財団は、このオブジェクトに関する実験を中止している。倫理的懸念のためである。

デュバー氏自身がワープできるなどの特殊力持ちでもない限り、SCP-4465に何らかの異常があることが想像される。では、どういった異常と予想できるだろうか?

その前に、まず彼がSCP-4465を使用しようとした理由を考えてみたい。彼が友人母親ペットを次々と殺しまわり (それも10分以内に全員を、である) その後東京-マニラ間ほどの距離を移動してから、そのを使用せずに自殺の際にリストカットを選択する――なんていう事をした可性も否定こそ出来ないものの、まず考えにくい話だというのは読者らにも理解出来よう。つまり、最初からデュバー氏が3000km以上離れたところにいた、とするほうが自然である。ではその場合、SCP-4465、このグロック17自動拳銃はどう使われるはずだったのか。

どうもこうもない。普通に、彼は最初拳銃自殺を考えていたはずなのだ。リストカットよりも自分の弾をくれてやるほうが、くこの世からおさらばできよう。ではなぜそうしなかったのか――というよりも、こう命題を立てよう。『なぜそうすることができなかったのか』と。

2人と1匹は、口にを突っ込まれながら撃たれたような死に方をしている。拳銃を人に向かって撃つときにこんなやり方はそうそうしないだろう。どちらかといえば、「自殺するとき」こそこのように口に拳銃を咥えてトリガーを引くはずである。そう、デュバー氏は自殺を図り、口に拳銃を咥えてトリガーを引いたはずなのだ。では、その弾はどこへ行ったのか?簡単である。ワープしてデュバー氏の大切な人の元に飛んでいき、彼らの命を奪ったのだ。

It's a gun that kills loved ones of the target shot.


SCP-4465 - SCP Foundationexitより,2022/11/02閲覧

オブジェクト作者Darkstuff氏はディスカッションでスポイラーとしてこう述べている。「これはする人を殺すです」と。デュバー氏が何故死のうとしたのかはわからない。しかしデュバー氏は決して孤独ではなかったのだ。彼には友人家族もいた。思い詰めて彼はその存在を無視してしまっていた。そして勢いでトリガーを引くが、何度引いても死ぬことが出来ない。

そして数日後、彼のもとに訃報が届く。彼は気付くのだ。『が、撃ち殺したんだ』と。

SCP-4465

No Man is an Island

人間は一人では生きていけない。

あなたが思い詰めて死を選んだとき、あなたが殺したのはあなたではない。大切な人をも殺すのだ。

これはSCP-4465を使うまいと、非異常具であなたが死を選んだとしても、である。

余談

オブジェクトは、Darkstuff氏が以下の縛りで書いたものである。

ただし、2番については、「●●|●●●●●|●●|●は例外とする」とのこと。まあ、●●|●●●●●|●●|●は0語だからも勝ちようがないといえば勝ちようがないが。シリーズVともなるとそれまでのシリーズIIIIV較して短い記事が多くなったものの、それでも4000以上の記事が書かれた後としては驚くべき短さである。


Tale『孤独な人間は生きているとは言えない。exit』では、敵対組織に通じていた離反者が、SCP-4465を財団職員に突きつけて応援が来るまでの時間稼ぎを図る。財団職員はその意味を理解するがゆえに、足がすくんで動けない。自分が死ぬことならとっくに覚悟しているにも関わらず

しかし、離反者を止めるものがやがて現れる。撃たれても動じずに、その離反者からSCP-4465を取り上げて拘束し、騒動を鎮圧した男――ブライト博士はその晩にこう独りごちる。

する人なんて、とっくに全員死んだよ」


孤独な人間は生きているとは言えない。 - SCP財団exitより,2022/11/02閲覧

ブライト博士する『人』はもういない。ただ、そうだったはずの『バケモノ』がいるだけ。

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掲示板

  • 1 ななしのよっしん

    2022/11/02(水) 02:17:25 ID: YlLPBa2/05

    一人になるまでは生きていけるってことか

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