お医者さんカバンとは、藤子・F・不二雄の漫画・アニメ『ドラえもん』に登場するひみつ道具である。
初登場はてんとう虫コミックス第20巻。見た目は小さな鞄。聴診器を相手の額などに当てると、現在患っている病気や怪我などを診断し、それらを治療する薬や医療器具が出てくる。レントゲン・顕微鏡機能も備わっているが、使いすぎると薬がなくなってしまう。
ドラえもんの説明によると「未来の子どもがお医者さんごっこに使う道具で、おもちゃだけど簡単な病気なら治せる」とのことだが、劇中では風邪(特効薬を開発できればノーベル賞ものと言われることもある)、やけど、おでき、虫歯などといった、本来なら治すのに時間がかかるであろう病気や怪我を一瞬で完治させている。
別の作品では結核を一瞬で完治させたり、地球外からやって来た未知のウイルスを撃退したり、人間以外の動物(つばめ、地球では未確認の生物など)の怪我も治療している。更に「のび太の創世日記」では、のび太が創世セットで作り出した地球でペストが大流行していたのだが、ドラえもんと静香がこの鞄の薬と消毒ガスを空中から噴射することで、ペストの流行を食い止めることに成功している。
ここまでが原作漫画での活躍であり、アニメではロボットの損傷を修復したり、恐怖で失神した人の意識を回復させたり、現実には存在しない毒による症状を完治させたりと、更なる万能さを発揮している。(ただし一部のアニメ・外伝作品では治療不可能だった例も存在するが)
ここまでの説明を読んで「本当におもちゃか?」と疑問に思った人もいるかもしれない。お医者さんカバンがどこまで治せるかは明らかにされていないものの、劇中ではドラえもんが
藤子・F・不二雄大全集第2巻「ペタリぐつとペタリ手ぶくろ」より引用
と発言していることから、お医者さんカバンがおもちゃとは思えないほど高性能なのも納得と言えるだろう。
現実でも医学の進歩により、これまでは不治の病とされていた病気が治せるようになるなど、人類は知恵と技術で病気を克服しようと奮闘し続けている。いつかドラえもんが生まれた22世紀のように、病気とは無縁の世界がやって来ることを願うばかりである。
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最終更新:2025/12/10(水) 10:00
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