ファジアーノ岡山FCとは、岡山市・倉敷市・津山市を中心とした岡山県全域を本拠地とするプロサッカークラブである。
概要
| 日本プロサッカーリーグ
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| ファジアーノ岡山FC
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| 基本情報
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| 創設
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2003年 |
| クラブカラー
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ワインレッド |
| 所属
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J2リーグ |
| 本拠地
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シティライトスタジアム[岡山市北区] |
| ホームタウン
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岡山県全域 |
| 前身クラブ
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リバーフリーキッカーズ |
| プロサッカークラブテンプレート
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前身は1975年、川崎製鉄水島サッカー部のOBにより創設されたリバー・フリー・キッカーズ(RFK)(川崎製鉄は神戸に移転して現在J1所属のヴィッセル神戸)。2009年よりJリーグへ加盟。
チーム名の由来は、イタリア語でキジ。昔話「桃太郎」に登場する鳥であり、岡山県の県鳥でもある。ユニフォームはホームがワインレッド。アウェーは白。
ホームスタジアムはホームスタジアムはシティライトスタジアム(岡山県総合グラウンド陸上競技場)。かつては桃太郎スタジアム、地元企業が命名権を買い取ってkankoスタジアムと称していた。
チームマスコットはキジをモチーフとしたファジ丸。明るく元気な性格で子供たちが大好き。
J1経験こそないが、観客動員は右肩上がりで、2016年には平均入場者が10,000人を突破するという優良クラブ。J2参加以後は長年、J2中堅以下の成績が続いていたが、近年は昇格争いに割って入るレベルまで成長しており、潜在能力が徐々に開花しつつあるクラブといえよう。
歴史
- 2005年の地元での国体に向けて強化が進み、RFKを母体として2003年に現チーム名となる。
- 2005年に岡山県リーグから中国リーグに昇格、以後3年連続で2位以内を確保、地域リーグ決勝大会へ出場。
- 2006年より元ゴールドマン・サックス執行役員の木村正明氏が代表取締役社長に就任。2018年3月に退任するまで情熱と手腕はサポーターや県民から高く評価されていた。
- 2007年、Jリーグ準加盟クラブとして承認される。この年、3度目の中国リーグ優勝を果たし、第31回全国地域リーグ決勝大会も優勝。2008年からのJFLへ昇格が決定。
- 2008年、JFL参加1年目で4位となり、Jリーグ加盟条件を満たしたことで2009年からのJ2リーグ参加をが決定。
- J2初参戦となった2009年、Jリーグ経験者を中心に補強。全員が30歳未満という若いチーム構成となるが、戦力不足は否めず、リーグ最下位に終わる。
- 2010年よりヘッドコーチだった影山雅永が監督に就任。就任1年目で最下位から脱出、就任2年目の2011年は元ブルガリア代表のストヤノフが加入し13位にまで上昇。そして就任3年目の2012年は川又堅碁、中村洋次といった攻守の柱となる選手が加入したことでチーム力が大幅にアップ。一時は目標のJ1昇格プレーオフ圏も狙える位置にも付け、最終的に8位と躍進する。
- 2013年は前年18得点の川又が移籍、その穴埋めとして期待していた荒田智之が負傷で離脱したことにより得点力が低下。終盤に大きく失速し11位に終わる。2014年も押谷祐樹以外のFW陣がことごとく期待を裏切ったこともあって8位に留まる。この年を最後にチームをJ2中位の常連にまで導いた影山監督が退任。
- 2015年より長澤徹コーチが監督に昇格。岩政大樹、加地亮ら元日本代表選手を獲得。しかし前年までと主力のほとんどが入れ替わったこともあり勝ち切れない試合が続き、11位に終わる。
- J2参加8年目を迎えた2016年のシーズンでは、片山瑛一からのロングスローからの得点が武器になり、近年押谷頼みだった攻撃陣も豊川雄太、赤嶺真吾が加わりバリエーションが増える。結果、J2昇格後最高順位となる6位となり、3位から6位のチームで争われるJ1昇格プレーオフに滑り込む。
プレーオフ初戦ではシーズン3位の松本山雅FCと対戦し、同点でも敗退という状況の中で後半ATに勝ち越しを決めて決勝に駒を進めたが、迎えた決勝ではセレッソ大阪に0-1で敗れ昇格を逃した。
- 2017年、2018年はいずれも勝ち切れない試合が続く悪い癖が再び顔を出し、二桁順位に低迷。
- 2019年より前U-17日本代表監督の有馬賢二が監督に就任。若手選手を多く獲得したこの年、クラブ史上最多となるシーズン18勝を挙げ、終盤までプレーオフ進出争いに絡んだものの、最終成績は9位に終わる。
- 2020年は連勝が一度も無い低調なシーズンとなり、終盤にシティライトスタジアムが芝生の張り替え工事のために使用できなかったこともハンディとなり17位と低迷。2021年も序盤の故障者の続出と得点力不足による出遅れが最後まで尾を引き、11位となる。
- 2022年、前ガンバ大阪コーチの木山隆之が監督に就任。J1経験者や外国人を中心に大型補強を敢行。シーズン中も若手選手のレンタルを中心に積極的な放出や補強を実施。特にチアゴ・アウベスは16得点と期待以上の活躍を見せる。最終的にシーズン3位、勝ち点72とJ2参戦14年目で過去最高の成績を達成。2度目の出場となったJ1昇格プレーオフでは、6位のモンテディオ山形に0-3と完敗。
- 4月3日開催のJ2第8節・山形戦では、一度1-0で勝利を収めながら、「担当審判員による明らかな競技規則の適用ミス」があったとして、Jリーグ史上初の再試合が実施されることとなった。ちなみに再試合では2-0で勝利している。
- 6月15日には、C大阪を退団した乾貴士がコンディション調整を目的としてチームの練習に合流し話題となる。
- ミッチェル・デュークが2022 FIFAワールドカップカタール大会にて、サッカーオーストラリア代表に選出され、クラブ史上初のワールドカップ出場を果たしたのみならず、チュニジア戦で決勝ゴールを決める活躍を見せている。
- J1昇格の期待がかかった2023年だったが、シーズンを通して勝ち切れない試合が続いたことでなかなか上位へ浮上することができず、もどかしい試合が続いていた。第31節からの4連勝で望みを繋ぐが、最後の6試合を未勝利で終え、プレーオフ圏争いからも脱落。前年を大きく下回る10位と期待を裏切る結果となる。
主なタイトル
- 中国サッカーリーグ:2回
2006年、2007年
- 岡山サッカーリーグ:3回
2003年、2004年
- 全国地域サッカーリーグ決勝大会:1回
2007年
現在の所属選手
| 背番号 |
Pos. |
国籍 |
選手名 |
生年月日 |
加入年 |
前所属 |
備考 |
| - |
監督 |
|
木山隆之 |
1972.8.15
|
2022
|
ガンバ大阪 コーチ
|
|
| 1 |
GK |
|
堀田大暉 |
1994.10.5
|
2022
|
湘南ベルマーレ
|
|
| 2 |
DF |
|
高木友也 |
1998.5.23
|
2023
|
ザスパクサツ群馬
|
|
| 4 |
DF |
|
阿部海大 |
1999.9.18
|
2018
|
ブラウブリッツ秋田
|
【復】【H】
|
| 5 |
DF |
|
柳育崇(C) |
1994.6.22
|
2022
|
栃木SC
|
|
| 6 |
MF |
|
輪笠祐士 |
1996.2.9
|
2022
|
ブラウブリッツ秋田
|
|
| 7 |
MF |
|
竹内涼 |
1991.3.8
|
2024
|
清水エスパルス
|
【完】
|
| 8 |
FW |
|
ガブリエル・シャビエル
|
1993.7.15
|
2024
|
シャペコエンセ
|
【完】
|
| 9 |
FW |
|
グレイソン |
1996.11.19
|
2024
|
慶南FC
|
【完】
|
| 10 |
MF |
|
田中雄大 |
1999.12.14
|
2022
|
早稲田大学
|
|
| 11 |
FW |
|
太田龍之介 |
2002.4.1
|
2024
|
明治大学
|
【卒】【H】
|
| 13 |
GK |
|
金山隼樹 |
1988.6.12
|
2018
|
北海道コンサドーレ札幌
|
|
| 14 |
MF |
|
田部井涼 |
1999.6.25
|
2023
|
横浜FC
|
【レ】
|
| 15 |
DF |
|
本山遥 |
1999.6.5
|
2022
|
関西学院大学
|
|
| 16 |
DF |
|
河野諒祐 |
1994.12.24
|
2021
|
水戸ホーリーホック
|
|
| 17 |
MF |
|
末吉塁 |
1996.7.26
|
2023
|
ジェフユナイテッド千葉
|
【完】
|
| 18 |
DF |
|
田上大地 |
1993.6.16
|
2024
|
アルビレックス新潟
|
【完】
|
| 19 |
MF |
|
岩渕弘人 |
1997.9.17
|
2024
|
いわきFC
|
【完】
|
| 20 |
MF |
|
井川空 |
2000.1.15
|
2023
|
北海道コンサドーレ札幌
|
【完】
|
| 21 |
GK |
|
川上康平 |
2001.4.14
|
2023
|
東海大学
|
【卒】
|
| 24 |
MF |
|
藤田息吹 |
1991.1.30
|
2024
|
モンテディオ山形
|
【完】
|
| 25 |
MF |
|
吉尾紅樹 |
2001.4.25
|
2024
|
法政大学
|
【卒】
|
| 27 |
MF |
|
木村太哉 |
1998.7.8
|
2021
|
甲南大学
|
|
| 29 |
FW |
|
齋藤恵太 |
1993.3.31
|
2024
|
ブラウブリッツ秋田
|
【完】
|
| 42 |
MF |
|
高橋諒 |
1993.7.16
|
2023
|
湘南ベルマーレ
|
|
| 43 |
MF |
|
鈴木喜丈 |
1998.7.6
|
2023
|
水戸ホーリーホック
|
|
| 44 |
MF |
|
仙波大志 |
1999.8.19
|
2022
|
サンフレッチェ広島
|
【レ】
|
| 49 |
GK |
|
スベンド・ブローダーセン
|
1997.3.17
|
2024
|
横浜FC
|
【完】
|
| 62 |
MF |
|
磯本蒼羽 |
2006.7.25
|
2024
|
ファジアーノ岡山U-15
|
【2】
|
| 63 |
DF |
|
川上航生 |
2006.6.26
|
2024
|
ファジアーノ岡山U-15
|
【2】
|
| 64 |
MF |
|
藤田成充 |
2006.6.8
|
2024
|
ファジアーノ岡山U-15
|
【2】
|
| 65 |
MF |
|
三木ヴィクトル |
2005.9.5
|
2024
|
刈谷JY
|
【2】
|
| 66 |
MF |
|
南稜太 |
2006.7.21
|
2024
|
ファジアーノ岡山U-15
|
【2】
|
| 88 |
DF |
|
柳貴博 |
1997.8.5
|
2024
|
FC琉球
|
【完】
|
| 99 |
FW |
|
ルカオ |
1995.9.22
|
2023
|
松本山雅FC
|
|
※備考欄は【完】=完全移籍での加入、【レ】=レンタル移籍での加入、【復】=レンタル先からの復帰、【新】=新任の監督、【昇】=トップチーム昇格、【卒】=新卒での加入、【特】=特別指定選手、【2】=2種登録、【H】=ホームグロウン選手
過去に所属したおもな選手
喜山康平(2007 - 2012、2017 - 2022)
河原周剛(2006 - 2010)
ジェフェルソン(2006 - 2007)
李彰剛(2007 - 2011)
小林康剛(2008 - 2009)
保坂一成(2009)
青木孝太(2009 - 2010)
西野晃平(2009 - 2010)
真子秀徳(2009 - 2014)
植田龍仁朗(2009 - 2015)
田所諒(2009 - 2015)
澤口雅彦(2009 - 2018)
久木田紳吾(2010 - 2017)
篠原弘次郎(2010 - 2017)
後藤圭太(2010 - 2014、2018 - 2020)
ストヤノフ(2011)
仙石簾(2011 - 2015)
金民均(2011 - 2012、2013)
川又堅碁(2012)
服部公太(2012)
中林洋次(2012 - 2016)
関戸健二(2012 - 2022)
荒田智之(2013 - 2014)
押谷祐樹(2013 - 2016)
片山瑛一(2014 - 2017)
矢島慎也(2015 - 2016)
岩政大樹(2015 - 2016)
|
関戸健二(2012 - 2022)
加地亮(2015 - 2017)
豊川雄大(2016 - 2017)
赤嶺真吾(2016 - 2020)
大竹洋平(2017 - 2018)
一森純(2017 - 2019)
石毛秀樹(2017、2021)
仲間隼人(2018 - 2019)
上田康太(2018 - 2020)
椋原健太(2018 - 2020)
田中裕介(2018 - 2020)
イ・ヨンジェ(2018 - 2021)
濱田水輝(2018 - 2023)
ポープ・ウィリアム(2020)
パウリーニョ(2020 - 2021)
上門友樹(2020 - 2021)
徳元悠平(2020 - 2022)
ミッチェル・デューク(2021 - 2022)
佐野航大(2022 - 2023)
ヨルディ・バイス(2022 - 2023)
河合陽介(2022 - 2023)
チアゴ・アウベス(2022 - 2023)
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歴代監督
| 国籍 |
監督名 |
在任期間 |
備考 |
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山下立次 |
2004年~2006年 |
・岡山リーグ優勝&中国リーグ昇格(2004年)
・中国リーグ優勝(2006年)
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手塚聡 |
2007年~2009年 |
・中国リーグ優勝&JFL昇格(2007年)
・J2昇格(2008年)
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|
影山雅永 |
2010年~2014年 |
|
|
長澤徹 |
2015年~2018年 |
|
|
有馬賢二 |
2019年~2021年 |
|
|
木山隆之 |
2022年~ |
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余談
毎年1月頃にウィンターキャンプを行っており、このキャンプ中はサッカーらしい練習どころか、ボールを一切使わないという、Jリーグ全チームを見渡しても非常にユニークなキャンプとなっている。
2010年から2012年の3年間は県内の雪山で合宿しており、酷い時は一時遭難するなど(別の意味で)過酷なキャンプを行っていた。
2013年以降は岡山県と香川県の間にある小豆島に場を移し、自転車で島中を駆け回ったり、無人島で架空通貨の取引やサバイバル生活をしたり、イカダを作って島から脱出したりと、もはやサッカーチームなのかよくわからない内容となっているが、全体的にチームワークを大きく高めるキャンプの内容となっている。
2011年10月30日の横浜FC戦にてDF植田龍仁朗が57.8mのヘディングシュートを決める。この距離は世界最長クラスである。
関連動画
関連リンク
関連項目
- サッカー
- Jリーグ - Jリーグチーム一覧
- J2リーグ(2009年 - )
- JFL(2008年)
- 岡山県
- 中国地方
- サンフレッチェ広島
- レノファ山口FC
- ガイナーレ鳥取
- キジ