ヴラド三世(Fate/Apocrypha) 単語


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ヴラドサンセイ

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ヴラド三世とは、小説作品『Fate/Apocrypha』に登場するサーヴァントである。

CV:置鮎龍太郎

イラスト:前田浩孝(Rejet.co) / 設定制作:虚淵玄(ニトロプラス)

なお、記事ではこれ以降ヴラド三世、あるいは単にヴラドと表記する。 サーヴァントについてはサーヴァント(聖杯戦争)の記事を参照。

概要

ワラキア公国の串刺し公。
祖国への愛と為政者としての責任感が強迫観念になっており、それを妨げる者は例え身内でも害虫として駆除する。
このように危険な彼だが、その本質は気配りが細やかな人格者だ。
しかし手加減を知らないという一点において、彼は人倫を逸脱しているがゆえに誤解されやすい。
自身がモデルのドラキュラ伝説を書籍や映画で見かけた場合、大人な態度でスルーしようと努めるが、つい"うっかり"それを破壊してしまう。うっかりなら仕方ないね。


吸血鬼ドラキュラのモデルとして有名なルーマニアの公爵。
とはいえそれを本人の前で言ってしまった場合、うっかり串刺しされても文句は言えない。

雪のように白い肌に、苛烈さを示す鋭い目付き。白髪を無造作に伸ばした容姿をしている。
髪は毛先が青くなっているという独特な髪色で、小説版ではこのグラデーションがより強調されている。
漆黒の貴族服に身を包んだその姿は、夜に溶け込んでしまいそうである。

伝説

吸血鬼ドラキュラのモデルとなった実在の人物(1431年-1476年)。
潔癖な正義感と惨忍性の持ち主であり、生涯に自国民の5分の1を処刑した。
彼の祖国ワラキアは、大国トルコとハンガリーに挟まれた小国。
その国で彼は父を暗殺され、兄を生き埋めにされ、弟と戦うという悲運の人生を送る。
トルコとの戦争では死に物狂いのゲリラ戦と焦土作戦で、トルコ兵を串刺しの山にして敵を幾度も退けた。
しかし政治的事情によりハンガリーに捕えられ、12年の幽閉生活を送る。
その後、1476年には正教会からカトリックに改宗してワラキア公に返り咲くも、同年弟のラドゥとトルコ軍との戦いで戦死した。享年45歳。

ステータス

  • 真名:ヴラド三世
  • クラス:ランサー
  • 出典;史実
  • 地域:欧州
  • 属性:秩序・中庸
  • 性別:男
  • 身長:191cm(設定段階では190cm後半)
  • 体重:86kg(設定段階では80kg台)
  • 誕生日:11月10日
  • 武装:槍
  • パラメータ

設定段階

筋力:C 耐久:C 敏捷:B 魔力:A 幸運:D 宝具:B

小説版

筋力:B 耐久:B 敏捷:A 魔力:A 幸運:D 宝具:A

保有スキル

対魔力:B 魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。
大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
護国の鬼将:EX あらかじめ地脈を確保しておくことにより、特定の範囲を"自らの領土"とする。
この領土内の戦闘において、王であるヴラド三世はバーサーカーのAランク『狂化』に
匹敵するほどの高い戦闘力のボーナスを獲得できる。
"極刑王(カズィクル・ベイ)"は、これで作成した領土内においてのみ行使可能な宝具である。

設定段階と小説版でパラメータの変化が見られたサーヴァント。
魔力と幸運を除いた全パラメータが1ランク上昇しており、ルーマニアでの聖杯戦争という知名度補正による強化が伺える。

保有する『護国の鬼将』は、ヴラド三世の要とも言えるスキル。
これで確保した領土内では、パラメータ上昇効果+宝具『極刑王』の使用可能のメリットを得ることができる。
パラメータ上昇効果は大きく、知名度補正で上がったパラメータをさらに伸ばすことが出来る。
(一例として他作品では、バーサーカー(Fate/EXTRA)は『バーサーカー化(狂化):A』を受け、全パラメータに+補正が掛かっていたため、ヴラド三世にもこういった恩恵が発生するものと思われる。)

そのため、いかに自らの領土を確保できるかがヴラド三世の決め手と言えよう。

宝具

極刑王(カズィクル・ベイ)
ランク:B
種別:対軍宝具
レンジ:1~99
最大補足:666人
空間から大量の杭を出現させ、敵を串刺しにする。
攻撃範囲は半径1km、杭の数は最大2万本に及ぶ。
また、手にした槍が敵に一撃を与えるたびに"串刺しにした"概念が生まれ、心臓を起点として外側へ向けて、杭が現出する。
加えて、無数の杭を目視した敵には精神的な圧迫感も与える。
鮮血の伝承(レジェンド・オブ・ドラキュリア)
ランク:A+
種別:対人(自身)宝具
レンジ:-
最大補足:1人
後の口伝によるドラキュラ像を具現化させ、吸血鬼へ変貌する。
ドラキュラ伯となったヴラド三世は通常のスキル・宝具を封印される代わりに、身体能力の大幅増幅、動物や霧への形態変化、治癒能力、魅了の魔眼といった特殊効果と、陽光や聖印という弱点を獲得する。

二つの宝具を所有するヴラド三世。

このうち『極刑王』は前述した保有スキル「護国の鬼将」で作成した領土のみで使用可能となる。
そのため、予め確保しておいた場所から敵を迎撃するという戦い方は得意だが、敵陣に乗り込んで戦うのにはあまり向いていない。これは元々ヴラド三世が防衛戦を得意とした伝承が関係しているのかもしれない。
一応、自身の肉体は「護国の鬼将」の範囲内なのか、相手陣地においても自らの身体から杭を射出することは可能。
なお、小説版によると出現させる杭はある程度操作が効くようで、五十人の魔術師達のほぼ全員を一瞬の内に串刺しにしたり、敵サーヴァントの霊核をわざと外した上で全身に杭を突き刺す、などを行っている。
加えて、槍による攻撃を一撃でも与えられれば心臓から杭を現出できるため、単純な対人宝具としても優秀。
ヴラド三世はもう一つの宝具を忌み嫌っているため、戦闘時には『極刑王』を使用することが殆どである。

『鮮血の伝承』は、自らが忌み嫌う吸血鬼ドラキュラとしての姿を具現化させる宝具。
スキルや宝具が封印される代わりに、様々な特殊効果を得ることができる。
ただし太陽の光や聖印などの弱点も増えるため、使用することで状況が有利になるとは言い切れない。
むしろこういった能力は死亡フラグになりやすいといいますか。
小説版では、そもそもヴラド三世がこの宝具を嫌っているため、たとえ窮地に陥ったとしてもこの宝具を使用することはまずありえないはずだが……。

Fate/Apocrypha小説版

"黒のサーヴァント"の一騎として登場。

クラスはランサーで、マスターはユグドミレニア一族の長ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア。ユグドミレニア陣営最強の切り札として召喚されたサーヴァント。他のマスターやサーヴァントは彼の家臣のように従っており、マスターであるダーニックからも敬意を込めて「領主(ロード)」と呼ばれている。

信仰心に篤い人格者であり、ルーマニアでは敵国を幾度も退けた救国の大英雄として知られている。
彼は国のために戦い続けたが、生前『人』に恵まれなかったために敵国に捕えられ、長い間幽閉の憂き目にあった。それゆえ、今回の聖杯戦争では一騎当千の英霊というかけがえのない『人』を六騎得たことに歓喜している。

今回の聖杯戦争開催地であるルーマニアにおいて、ヴラド三世の知名度は圧倒的である。
さらに保有スキル「護国の鬼将」を用いて本拠地及びその周辺を予め支配下に置くことで、宝具の使用可能化の上、全パラメータをランクアップさせており、単純な戦闘能力も最強クラスにまで上昇している。

聖杯にかける望みは「己が名誉の復権」。世界中に広まった『吸血鬼ドラキュラ』という汚名を雪ぐことである。そのため吸血鬼としての自身の歪んだ逸話を忌み嫌っており、ゆえに彼の宝具にして、ドラキュラ伝説を具現化させる『鮮血の伝承』は許し難いものであり、どのようなことが起ころうともこの宝具だけは絶対に発動したくないもの。

それは自身のマスターであるダーニックも承知であり、仮に令呪を以ってこの宝具を強要すれば死は避けられぬだろう。しかし……。

余談

PSPソフト『Fate/EXTRA』には、彼と真名を同じくするランサーのサーヴァントが登場する。根本的には、呼び出された英霊は同じであるといえる。

ただし両者ともにランサーのクラスであること、信仰心に篤い人物であること、使用する宝具の名称が同じであることなど共通点も多いが、その人格はまったくと言っていいほど別物。

作中の表現を見るに、こちらのヴラド卿がルーマニアの英雄としての側面を強調されている反面、EXTRAのヴラド卿は吸血鬼ドラキュラとしての側面が強調されているようである。

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関連項目

  • Fate/Apocrypha
  • ランサー(Fate/EXTRA)
  • サーヴァント(聖杯戦争)
  • TYPE-MOON関連の一覧
  • ルーマニア
  • 吸血鬼
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