魔法少女育成計画 JOKERSとは (マホウショウジョイクセイケイカクジョーカーズとは) [単語記事]

魔法少女育成計画 JOKERSとは、著：遠藤浅蜊、絵：マルイノのライトノベルで、魔法少女育成計画シリーズ第４作目(６巻)にあたる。2014年8月刊行。

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概要

K県S市に住む加賀美桜はプリズムチェリーという魔法少女だが、その能力は平凡そのもの。他の多くの魔法少女と同様に、普段の生活を過ごしながら地味な魔法でささやかな人助けを行う毎日を過ごしていた。そんな日常に不安を感じていたある日、彼女はクラスメイトの青木奈美から声を掛けられる。なんと、彼女も魔法少女なのだというではないか。そして、奈美が所属する魔法少女のチーム「ピュアエレメンツ」は所属する魔法少女の能力も、魔法少女のなり方も、与えられた任務もプリズムチェリーとは全く異なるものだった。

一方、行方不明となったリップルが見つからず焦燥するスノーホワイトのもとに、謎のメールが届く。「S市に人造魔法少女の研究施設がある。捕獲や情報提供をした者には地位や賞金の用意がある」。同様のメールは次の仕事やコネを探しているフリーランス魔法少女や、戦いに飢えている戦闘派魔法少女のもとにも届けられており、S市とその地下研究施設を舞台に彼女たちの戦いが始まる。

ピュアエレメンツの面々や、魔王塾出身の魔梨華など、個性豊かな新規キャラに加え、スノーホワイトがメインキャラとして参加。さらに、護、庚江、7753やフレデリカなど、これまでの作品（無印、restart、limited）に登場した魔法少女もS市の戦闘の裏で暗躍している。そしてついに魔法の国の上層部が登場。物語は魔法少女が引き起こしたデスゲームから魔法の国のパワーゲームの様相を呈し始める。

魔法少女募集中

魔法少女をご存じですか？

神様からとっておきの魔法と素晴らしい身体能力を授かり、ご町内の揉め事から宇宙の危機まで解決してまわる不思議で可愛らしい女の子達のことです。彼女達は元々ごく普通の人間（たまに例外もあります）ですが、秘密の呪文を唱えてポーズを決めることで正義の味方、みんなのアイドル、最強ヒロイン、魔法少女に変身するのです。

今まで夢と魔法の世界は重く固い扉に閉ざされていました。魔法少女になるためには、１万人に１人の才能と、それに運が必要でした。それら諸々がなければ、魔法少女に変身することはできなかったのです。それはとても悲しく寂しいことです

ですがご安心ください。技術というのはいつだって日進月歩、魔法少女という存在は、全く新しいテクノロジーによって次のステージへ導かれました。才能の有無に関係なく、やる気と勇気と愛があれば、誰でも魔法少女になることができるようになったのです。

（中略）

魔法の世界への扉は開きかけています。あとはあなたが少しの勇気を出せばいいだけです。

登場人物（CV:無印アニメ/ドラマCD）

ピュアエレメンツ

プリンセス・クェイク
- 土の力を使って敵と戦うよ
- 尻尾が生えている土属性の人造魔法少女。正体は大学生で、ピュアエレメンツの中では最年長のためリーダーを任されている。年相応に現実的な所があるが、それ故に元気で夢見がちな他のメンバーとの交流を楽しんでいる。スケッチが趣味。
プリンセス・テンペスト
- 風の力を使って敵と戦うよ
- ピュアエレメンツ最年少の風属性人造魔法少女。唯一飛行能力を持つ。風の力を操るとともに、腰に提げたブーメランを武器として用いる。同じ町内に引っ越してきた南田翔に恋心を抱いており、成長した美少女になった今の姿なら交際できるのでは、と思っているのだが……。
プリンセス・インフェルノ
- 火の力を使って敵と戦うよ
- 髪の毛の先が赤く燃えている火属性人造魔法少女。偃月刀を武器として操る。色と能力に相応しく活発な性格をしており、高校1年まで陸上をしていたが怪我により引退。魔法少女になって再び全力で走れることに喜びを感じている。実は小学生までN市に住んでおり、小雪（スノーホワイト）とは同級生だった。
プリンセス・デリュージ
- 水の力を使って敵と戦うよ
- 鱗状の肩当てとストッキングが特徴的な水属性人造魔法少女。三又槍を武器として闘う。桜（プリズムチェリー）とはクラスメイトの関係で、彼女をピュアエレメンツに誘ったことが物語の始まりとなる。
プリズムチェリー
- 鏡に映し出すものを自由に変えられるよ
- 光を反射する煌びやかなコスチュームをまとった魔法少女。見た目はかなり目立つのだが、人間時も魔法少女の力も平凡そのもの。N市を担当地域として地味な活動を続けていたところにプリンセス・デリュージから声を掛けられ、ピュアエレメンツの一員となる。

捕獲に動く魔法少女たち

スノーホワイト 　（CV：東山奈央/種崎敦美）
- 困った人の心の声が聞こえるよ
- restartから2作ぶりの登場。悪徳魔法少女の摘発実績を27まで伸ばし、魔法少女狩りという異名があちこちに知れ渡っている。B市の事件によりリップルが行方不明になって意気消沈していたが、そのリップルの端末から人造魔法少女についてのメールが届いたことにより、S市へ調査に乗り出す。
袋井魔梨華 （CV: - /日高里奈）
- 頭にいろんな魔法の花を咲かせるよ
- 頭に大きな花を咲かせている魔法少女。かつて魔王塾に所属していたが、放逐された身。魔法塾関係者の9割が一番嫌いな魔法少女として名を挙げるほどの問題児で戦闘狂。今回も面白そうなメールが来たという理由だけでS市の事件に首を突っ込む。頭に咲かす花より多彩な魔法を扱うことができ、また自身も植物のような体質で耐久力が極めて高い。
スタイラー美々
- 魔法のコーディネートで身だしなみを整えるよ
- 美容師のような姿の魔法少女。彼女の魔法ならば、角や翼や耳がが生えてる魔法少女でもカモフラージュすることができ、そのため全国の魔法少女から指名が絶えず、その謝礼で生活している。妙に袋井魔梨華に好かれており、トラブルに度々巻き込まれている。今回のS市の件も魔梨華に巻き込まれる形で、強制的に参加することになる。
レディ・プロウド
- 自分の血を好きな液体に変えられるよ
- 外交部門所属の魔法少女。魔王塾出身でないために出世に恵まれず、その魔王なき今こそチャンスだと外交部ナンバー・ワンを狙っている野心家。S市の件もその野心からスルーできずに相棒のアンブレンと共に参加することとなる。
アンブレン
- なんでも受け止める魔法の傘を使うよ
- 大きな傘が特徴のレインコート姿の魔法少女。外交部門に所属しており、幼い外見によらず実力は高い。レディ・プロウドのお気に入りであり、今回もコンビを組んでS市へ向かう。
フィルルゥ
- 魔法の針と糸で何でも縫い付けられるよ
- 魔法少女刑務所の看守をしていたが、相次ぐ脱獄に加え、封印中の魔法少女を汚れ仕事に使役していたというスキャンダルにより刑務所が閉鎖、失職してしまう。再就職中であり、地位とコネができるという文面に惹かれて人造魔法少女の捕獲に乗り出す。魔法は針と糸を自由に使いこなすというもの。鳴り子のような索敵装置としても有効。S市では偶然鉢合わせしたフリー魔法少女同士でチームを組む。
ウッタカッタ
- 不思議なシャボン玉を作ることができるよ
- 魔法の国で人手不足の時に雇われるフリーランスという名の臨時契約魔法少女。ラッパのようなストローから出るシャボン玉は防御や移動に有効。S市では偶然鉢合わせしたフリー魔法少女同士でチームを組む。
カフリア
- 誰が一番早く死ぬのかわかるよ
- 喪服に黒羽、黒いヴェールというインパクトある姿の魔法少女。使い勝手の悪い魔法であることを同じようにイマイチな能力の魔法少女同士で愚痴っている。フリーランスとして多くの場数を経験しているらしく、能力なしのバトル、調査など後方支援など一通りの任務はこなせる。S市では偶然鉢合わせしたフリー魔法少女同士でチームを組む。
グリムハート
- 礼儀知らずは相手にしないよ
- 某有名ファンタジー作品のハートの女王様のような姿の魔法少女。自己紹介のような説明の魔法能力は、自分が選んだ相手以外は会話・戦闘・魔法など全ての交流を断てるという恐ろしいもの。何を言っても「クビヲハネヨ」としか言わない人物だが、その正体と目的は……。
シャッフリン
- マークや数字によって能力が変わるよ
- グリムハートにつき添っているトランプの兵士のような姿の魔法少女。この作品のタイトルがJOKERSであるように、物語に、そして魔法少女の命運に大きく関わる人物。
スタンチッカ
- 魔法の大道芸でびっくりさせるよ
- 道化師のような魔法少女で、一言も言葉を発せず、意思の疎通はジェスチャーのみという謎の人物。戦闘能力は非常に高く、炎を吐いたり刃物をジャグリングしながら投げたりと多彩。

今作のマスコット

ファル
- restartから2作ぶりの登場。捕縛されたキークの元を離れ、スノーホワイトのマスコットとなっている。キークのマスコット時代に改造された様々な機能を用いてスノーホワイトを支援する。

キャラ一覧にはないけども出番のある方々

プフレ（CV： - /後藤沙緒里）
- 猛スピードで走る魔法の車椅子を使うよ
- 初登場はrestartの人事部門長。彼女の屋敷である人小路邸が襲撃された所をプロローグとしてJOKERSの物語が始まる。襲撃自体は難なく対処できるものだったが、どうやらそれ以上の事態が進んでいるようで……
シャドウゲール（CV: - /種田梨沙）
- 機械を改造してパワーアップできるよ
- 初登場はrestart。相変わらずプフレにも庚江にも振り回されている。冒頭では聞き役に徹していたが、魔法の国に強制捜査されそうになっても泰然としているプフレに対して終盤にてついに行動を起こす。
7753
- 相手の能力がわかる魔法のゴーグルを使うよ
- 人事部所属の魔法少女。前作に引き続き登場。B市の事件で負った心の傷は深く、未だに自責の念が強い。本作では上司の指示により、思いがけない人物へ仕事を依頼することになる。
ピティ・フレデリカ
- 水晶玉に好きな相手の姿を映し出すよ
- limitedから連続しての登場。遠隔地であれこれ出来るのをいいことに、今回も遠方より戦いにあれこれと介入する。変態の異名が定着した一因といっても過言ではない、魔法少女と髪の毛への執着は必見。
リップル
- 手裏剣を投げれば百発百中だよ
- limitedから連続しての登場。前作でフレデリカからプキンの剣によるによる意識操作を受けており、彼女の指示に絶対服従する存在になってしまっている。フレデリカの手駒としてN市の件に予想外な形で介入することになる。