魔法少女育成計画 ACESとは (マホウショウジョイクセイケイカクエーシズとは) [単語記事]

魔法少女育成計画 ACESとは、著：遠藤浅蜊、絵：マルイノのライトノベルで、魔法少女育成計画シリーズ第５作目(７巻)にあたる。2015年 9月刊行。

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概要

S市で壮絶な体験をした後もリップルの行方を探し続けるスノーホワイトのもとに、魔法の国の三賢人のうちの１人、プク・プックから依頼が舞い込む。彼女によると、魔法の国の重要な儀式のため側近の魔法少女プレミアム幸子の力が必要なのだが、彼女は儀式に手を貸すのを嫌がり、逃げ出してしまったという。そして依頼内容はプレミアム幸子を探し出し、さらに彼女を狙っているというオスク派から護衛するというものだった。

一方、人小路家ではプフレが取り調べを無事潜り抜けていた。その後も警戒を強化していたが、シャドウゲールがプリンセス・デリュージの襲撃を受けて誘拐されてしまう。誘拐犯との交渉に臨んだプフレはそこで驚くべき誘拐の目的を告げられる。

前作に続いて魔法の国の最上層、三賢人が大きく物語に関与する。儀式を行いたい勢力に、阻止したい２つの勢力、それらが互いに衝突する三つ巴の戦いが始まる。また、これまで別々に進んでいたスノーホワイトとプフレの物語がついに交差。追加された魔法少女も含め、タイトルに違わず皆経験豊富なエース揃いの作品となっている。

登場人物

近衛三姉妹チーム

うるる
- 嘘をつくのがとても上手いよ
- プク・プックに仕える近衛隊三姉妹の長姉。三賢人の側近筆頭という凄い肩書だが、仕える賢人が幼稚園児のような見た目であることや三姉妹の外見もあり、妹二人に手を焼くお姉ちゃんのような振る舞いが多い。魔法は吐いた嘘を信じさせるというもの。嘘の内容はどんな突拍子の無いものでも有効だが、本人が嘘と認識していることと、嘘をちゃんと聞くことが必要。
プレミアム幸子
- 誰かを少しの間すごくラッキーにするよ
- プク・プックに仕える近衛隊三姉妹の次姉。四つ葉のクローバーがあちこちに彩られている魔法少女。彼女が行方をくらませたことがACESの物語の発端となる。魔法は一生分の幸運を使い果たすというもので、発動時には絶対的な成功を約束する代わりに、その後に反動として厄災が降り注ぐ。そのような特性から、魔法を使うことを非常に嫌っている。
中野宇宙実
- 封を切らずに中身が分かるよ
- プク・プックに仕える近衛隊三姉妹の末姉。プラスとマイナスが描かれたオッドアイの瞳が特徴的な魔法少女。封をされたものの情報が分かるという魔法はかなり定義が広く、扉に鍵が掛かっている建物、脱出不可能なゲーム空間なども対象となる。
スノーホワイト
- 困った人の心の声が聞こえるよ
- JOKERSに引き続いての登場。前作に引き続いてリップルの姿を追っていたところで三賢人からの依頼が舞い込む。プク・プックに魔法を使い、やましい所はなく手を貸す価値があると判断。依頼を受け幸子の捜索と護衛を行う。

オスク派襲撃隊

CQ天使ハムエル
- 頭の中に直接話しかけるよ
- オスク派に属する魔法少女。野心が高く、配下を使い捨てると言われ所属が少ないオスク派に「魔法少女が少ないならチャンスは少なくない」という理由で所属している。上層部の命令により、シャッフリンⅡを従えスノーホワイトたちを襲撃する。

シャッフリンⅡ
- マークや数字によって能力が変わるよ
- JOKERSで登場したシャッフリンの姉妹型。JOKERSでのシャッフリンと違い、意思疎通が可能なジョーカーが存在しない代わりに個々の能力が向上している。また、ハムエルの魔法を用いて情報共有が可能となっており、統率力が向上している。

誘拐犯＋プフレ配下チーム

プリンセス・デリュージ
- 水の力を使って敵と戦うよ
- JOKERSから連続しての登場。前作エピローグでは抜け殻のようになっていたが、今作では一変。研究部門での生活や何者かによる情報提供により、オスク派に対する復讐の鬼と化している。また、ホムンクルスを配下にしての飛行能力や薬をオーバードーズして戦う「ラグジュアリーモード・バースト」を新たに習得しており、全てを振り絞りながら魔法の国に刃を向ける。
ブルーベル・キャンディ
- 気分を変える魔法のキャンディーを作るよ
- 魔法の国研究部門に勤務している魔法少女。検査のために送られたプリンセス・デリュージの世話役となり、彼女が希望するものを提供していた。その後、デリュージの行動を知ると責任感からその後を追い、行動を共にすることに。固有の魔法は現在のところデリュージの清涼剤程度にしか使われておらず、詳しい効果は不明。
プフレ
- 猛スピードで走る魔法の車椅子を使うよ
- 外交部門長。JOKERSでの策により魔法の国の追及を逃れることはできたものの、それにより過去の行いの記憶を失った状態に。そこにシャドウガール誘拐が加わるという状態からスタートする。誘拐犯のプリンセス・デリュージの要求を受け入れ、機密チームを派遣し幸子争奪戦に参加。それと並行して自身は現在魔法の国に起こっている事態を探っていく。
ダークキューティー
- 影絵を本物みたいに動かすことが出来るよ
- アニメ「キューティーヒーラーギャラクシー」に登場した悪役のモデル^[1]。魔法の国の裏仕事を主としており、非公式ながら人事部に籍を置く魔法少女。悪役というもの、主人公というものに強いこだわりを持っている。プフレの指示によりデリュージに協力し、グランシアーネと物知りみっちゃんと共に幸子を狙う。
グランシアーネ
- 魔法の眼鏡でいろんな場所が見えるよ
- 人事部の裏仕事を任されている機密チーム所属の魔法少女。プフレの指示によりデリュージに協力して幸子を狙う。魔法は自分の見たことのある場所の現在状況を眼鏡越しに見えるというもの。これに加え、訓練によりシャッフル記憶の能力を身につけており、かなり強力な索敵能力を持つ。
物知りみっちゃん
- 手にしたものを別のものに変えられるよ
- 白衣に角帽という学者のような姿の魔法少女。その姿に似合わず、暗殺を主とする裏の仕事を生業としている。ダークキューティー・グランシアーネと共にプフレの指示のもと幸子を狙う。魔法は、持っているものの名称を1字変えることで別のものにするというもの。例えば「マップ」→「マッチ」など。また、読みが複数あるものの場合は「パン粉」→「ハンコ/印鑑」→「インカム」と切り替えて魔法を行使することが可能。

その他の魔法少女

シャドウゲール
- 機械を改造してパワーアップできるよ
- restart以来皆勤だけれどキャラ一覧に載るのはrestart以来3作ぶり。JOKERSでの一件は未だ看破されないように心に秘めている。庚江（プフレ）の指示によりパトリシアを護衛に付けて生活を送っていたが、対策も実らず誘拐されてしまう。誘拐先では軟禁状態からの脱出方法や連絡方法を模索しながら、アーマー・アーリィの与えてくれたテレビゲームで時間を潰していたのだが……
パトリシア
- 魔法の手錠でどんな敵でも無力化するよ
- 警官姿の魔法少女。プフレがシャドウゲールに付けたボディーガードであり、傭兵部隊を率いる戦闘のプロ。気さくでフレンドリーな性格で、シャドウゲールの状態に合わせ、護の姿でいる時は自分も実の姿で警護している。魔法は自身の装飾品である手錠を相手に付けると抵抗不能にするというもの。
アーマー・アーリィ
- 攻撃を受ければ受けるほど強くなるよ
- フルプレートをまとった謎の存在。無口で言葉も通じないため、そもそも魔法少女なのかもわからないが、シャドウゲールと共にゲームをする知性はあり、キャラ紹介やファンブックにも他の魔法少女に混じって紹介がなされている。身につけている鎧は相当頑丈な上に、損傷しても回復し、その部分がさらに厚くなる。
リップル
- 手裏剣を投げれば百発百中だよ
- limi tedから連続しての登場。フレデリカからの意識操作下にある状態なのは前作と変わらず、彼女の指示のもとでプク派を襲撃する。

キャラ一覧にはないけども出番のある方々

ピティ・フレデリカ
- 水晶玉に好きな相手の姿を映し出すよ
- limi tedから３連続で登場。今回も遠方より戦いにあれこれと引っ掻き回す。今回は初代ラピス・ラズリーヌをパートナーとし、リップルたちを使ってプクの儀式阻止を画策する。
初代ラピス・ラズリーヌ
- 魔法不明
- 初登場はepisodes。全身鮮やかな青のコスチュームという記述はあるが、キャラ絵、魔法の説明は今だ非公開。今作ではフレデリカと組んでプクの儀式阻止を計画する。ちなみにrestartに登場したラピス・ラズリーヌは二代目で彼女の弟子。現在は三代目を育成中。
プク・プック
- 誰とでも仲良くなれるよ
- 魔法の国の三賢人アヴ・ラパチ・プク・パルタの現身。幼稚園児にも見える非常に幼い外見をしており、言動もそれに応じて幼く人懐っこい。しかし、それでもやはり魔法の国の創立にかかわった人物であり、老獪な面が時折顔を覗かせる。魔法はQUEENSで判明したもので、今巻ではオスク派から「与える印象を捻じ曲げる」と推測されているのみ。