仏壇騒動とは、2008年8月にニコニコ市場でニコニコ動画ユーザーが6300万円の高額な仏壇を注文した事件である。ニコニコ動画内外で大きな波紋を呼んだ。
概要
2008年8月7日、ニコニコ市場で初めて6300万円の仏壇が売れたという事が始まりとされる騒動。
その6300万円の仏壇「唐木仏壇総紫檀製 宝寿 3尺」 はニコニコ市場での商品別累計売上金額(購入人数×市場価格)で、今まで長い間1位だったと思われる初音ミク(当時約2890万円)を倍以上という破格の金額で抜き去り、堂々1位となった。誰もがネタ商品だと思っていた仏壇にまさかの購入者が出たことで、エア本さん界隈の動画はその日は祭り状態となった。
そんな中、同じ仏壇に2人目の購入者が現れた。最初の購入者が現れた翌日のことである。これにより仏壇購入をめぐるショックはさらに加速・拡大し、多くの動画の市場にこの商品が貼り付けられ、この仏壇はニコニコ市場で「今一番貼られている商品」として紹介されるまでになった。
実はニコニコ市場はオープン直後キャンセル反映までのタイムラグを利用した工作が行われていた。しかしこの出来事は工作を防ぐために商品が発送された段階で購入者数にカウントするように仕様変更を行っていた後であり、この2人が本当に仏壇を購入した可能性も考えられたが、金額があまりに高額な為にわかに信じがたいというユーザーが多かった。また前述の仕様変更がなされた時、市場はAmazonとしか連携していなかったので後に連携が始まったYahoo!ショッピングでは対策されていなかった可能性もあり、どちらにせよしばらく静観する必要があるとの見方が強かった。
ついに8月11日、3人目が表れた。ユーザー的にはもうどうにでもなれやって気分だが、ニコニコ動画運営は経営に直結するだけに真剣に注視していたのかもしれない。同日、6200万円の仏壇も売れた事も忘れてはならない。さらに、8月13日?には、ついにSGI仏壇が売れた。8月15日、また6300万円の仏壇が売れた。ちなみに、商品名をよく見ると分かるが、6200,6300万の仏壇は創価学会関連の仏壇ではない。
そして8月18日、6300万円仏壇の販売店側から、Yahooショッピング内の該当店ページにおいて、イタズラ注文に関して声明が出される。それによると、この件に関して警察に被害届を提出し、イタズラ注文者の特定、および調査費用などの損害賠償などを行うとのこと。上記のような警告が出された翌日の19日、何故かまた2つも6300万円の仏壇が売れた。イタズラ注文か、マジ注文なのかは今のところ不明。これに対し、エア本系動画では「ニコ厨ざまぁ」「夏厨乙」「おなじみの赤字が現実になりました」などのコメントで溢れ、ある意味祭り状態となった。
警告が出された翌日にも6300万円の仏壇が2つも売れ、24日に市場から仏壇が消えるまでの間に6300万円の仏壇が6個、6200万円の仏壇が1個売れた。
この7人全員がイタズラなのか、この中の一部がイタズラなのか、「購入者数」に表れていない人達がイタズラ注文したのかは全く分かっていない。
いたずら注文は犯罪です。
いたずらで注文するのはやめましょう。
「偽計業務妨害罪」にあたり三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処せられます。
本当にそこまで高額?
販売価格は確かに6300万円、6200万円など、非常に高額である。ただし、写真で確認する限り同一の仏壇が他店では98万円ということもあり、この店に対する詐欺疑惑なども浮上している。
それが本当であれば、ニコ厨のイタズラがこの店の悪事を暴いたことになるだろう、と電子掲示板上で話題になった。
8月24日、仏壇屋から高額商品が姿を消す。やはり仏壇屋の高額商品への疑問が残る。http://store.shopping.yahoo.co.jp/butudanya/index.html
その後も店側が警告文を削除するなど、不審に思われる部分が多い。
今度は5320万
仏壇騒動も忘れられつつあった9月22日、今度は5320万円の仏壇が売れた。
イタズラかどうかは分かっていない。
結局何だったのか
以上のように、ニコニコ市場のシステムが実装されて間もなくネットショッピングも一般に浸透しきっている時代でなかったこともあって当時は様々な憶測を呼ぶ結果となった。
しかし時代が下ると、不当に高額な商品の取引を利用した資金洗浄など通販サイトの違法行為への悪用事例が多数明るみになっており、件の仏壇についても単なるいたずらではなく、こういった行為のために利用された出品であった可能性も十分に考えられる。
とはいえ、これが何の目的で売買されたのか、そしてそもそも売り手や買い手は実在したのかなどを今から確かめる手段はなく、真相は闇の中へと消えてしまったといえよう。
よく似た騒動
これとは別に、スーパーマーケット大手の「イトーヨーカドー」が開始したネットスーパー(通販サイト)において、「価格を本来の値段の10分の1以下」に表記してしまうという事件が起きた。2chではお祭り騒ぎに。「お詫びのメールと共に、返金がなされて終わるだろう」という書き込みもあったが、イトーヨーカドーは取り消しをせずそのまま配送したため、大量に山積みされたダンボールを写真に撮る、というつわものも現れた。例を挙げると、どれほど安かったかと言うと…
などなど、想像を絶する安さであった。
こういった事例も当時は笑い話で済んだものの、現在では通販サイトが異様に高い定価を提示してから大幅な割引を行ったように見せかける二重価格表示が横行しており、ネットにおける価格の表記には注意が必要な状況にある。
関連項目
外部リンク
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