越後線とは、柏崎駅と新潟駅を結ぶJR東日本の鉄道路線(地方交通線)である。総路線距離83.8km。
概要
越後線は新潟県柏崎市の柏崎駅と新潟県新潟市中央区の新潟駅を結ぶ路線であり、全線に渡り新潟県内を走行する。ラインカラーは■濃い緑(JR東日本のロゴと同じ色)。単線であり、直流1.5kVで電化されている。ただ、国鉄末期に直接吊架式で電化されたため、最高速度は85km/hと低い。両端で信越本線と接続しており、信越本線の迂回ルートとして活用されたこともあった。
弥彦線と接続している吉田駅で運行系統が分離しており、柏崎方面から新潟駅に直通する列車はわずかしかない。柏崎~吉田間は日中3時間ほど運転間隔が空く時間帯があるほど運行本数が限られているが、内野~新潟間は日中20分間隔で運行されており、区間によって大きく性格の異なる路線となっている。
新潟駅の高架化工事でホームが削減されたことの影響から、新潟駅を超えて信越本線や白新線(羽越本線)と直通する列車も多く設定されるようになっている。かつては、柏崎-吉田-新潟-新発田-村上というルートの直通列車(→村上(吉田経由))も運行されていた。
なお、越後線は全線が新潟近郊区間に含まれるが、新潟~吉田間と柏崎駅でのみ、Suicaと、Suicaと相互利用をしているIC乗車券が利用できる。
2023年6月1日、JR東日本新潟支社は白山駅と新潟駅の間に開業予定の新駅の名称を、仮称と同じ上所駅に決定したと発表した。2024年度末の開業を目指している。
歴史
前身は、1912年に開業した私鉄の越後鉄道である(現在の弥彦線も経営)。資金難から信濃川に架橋することが出来ず、ターミナル駅を白山駅(現在地より少し北)に置いていた(新潟駅の所在地は当時沼垂町だったため、新潟市内に駅を開業させたのは越後鉄道が初)。そのせいで乗客数が伸びず、経営難に苦しんでいた越後鉄道は政治工作による国営化を目指すこととなる。1927年に国有化が決まるが、2年後に越後鉄道疑獄事件として表面化し、越後鉄道常務に有罪判決が下される事態となった。
国有化後の1943年に、新潟駅と関屋駅とを結ぶ信越本線の貨物支線が開業し、越後線はこれに乗り入れる形でようやく新潟駅との接続を果たした。旅客営業は1951年に開始された(白山駅はこの線上に移転し、旧駅は廃止)。
かつては非電化のローカル線であったが、沿線の宅地化が進み乗客が急増したこともあり、1984年にようやく全線電化された。
路線図
駅名 | ■乗り換え路線 | 所在地 |
---|---|---|
柏崎駅 | ■JR東日本 信越本線 | 柏崎市 |
東柏崎駅 | ||
西中通駅 | ||
荒浜駅 | 刈羽郡刈羽村 | |
刈羽駅 | ||
西山駅 | 柏崎市 | |
礼拝駅 | ||
石地駅 | ||
小木ノ城駅 | 三島郡出雲崎町 | |
出雲崎駅 | ||
妙法寺駅 | 長岡市 | |
小島谷駅 | ||
桐原駅 | ||
寺泊駅 | ||
分水駅 | 燕市 | |
粟生津駅 | ||
南吉田駅 | ||
吉田駅 | ■JR東日本 弥彦線 | |
北吉田駅 | ||
岩室駅 | 新潟市西蒲区 | |
巻駅 | ||
越後曽根駅 | ||
越後赤塚駅 | 新潟市西区 | |
内野西が丘駅 | ||
内野駅 | ||
新潟大学前駅 | ||
寺尾駅 | ||
小針駅 | ||
青山駅 | ||
関屋駅 | 新潟市中央区 | |
白山駅 | ||
上所駅 | ※2024年度末開業予定 | |
新潟駅 | ■JR東日本 上越新幹線・白新線・信越本線(磐越西線) |
使用車両
現在の車両
かつての車両
なお、電化以前は気動車やディーゼル機関車牽引による客車列車が運行されていたが、電化以後しばらくして全て電車化された。
関連動画
関連項目
- 1
- 0pt