それは舞い散る桜のようにとは、2002年6月28日にBasiLから発売されたアダルトゲームである。通称「それ散る」。
副題:Cherry petals fall like teardrops...
概要
BasiL第3作目。この作品のテーマは「女の子にフラれたあとの男の心境」であり、一度はヒロインと別れてしまうものの、そこからどう向き合っていくのか、縁りを戻していくのかをシナリオの柱としている。物語の構成が美しいものの、ストーリーの謎の多くを残したまま物語が終了したため続編が待ち焦がれていた。この事が切っ掛けで当時代表取締役でもあった原画家・西又葵含む製作スタッフがBasilを退社し、Navelを立ち上げる事となる。詳しくは後述を参照。
本作の8年後を舞台とした続編「けれど輝く夜空のような」および、「それ散る」ファンディスクに関しては、発表されることないままブランドが消滅してしまったため、制作中止となる。
2008年BasiLの活動が再開、同年10月31日に「それは舞い散る桜のように 完全版」が発売された。しかし、当時のメインスタッフは完全版にかかわっていないためか、ストーリーの謎の多くは残されたままであり、ファンからは「未完成版」と評された。
社内分裂までの経緯
当初この作品には、ヒロイン達のルートの他に、サブキャラである少年少女4人と桜香・朝陽が主要となって本編での謎・伏線を回収する所謂トゥルールートが実装される事が予定されていた。
しかし、すでに各種媒体で主たる情報を出し切っていた状態での製作であったために社長がトゥルールートなしでの発売を立案。当然、西又葵ら主要スタッフは反対したが、その声も空しくこの作品は多くの謎と伏線を抱えたまま出荷される事となった。
これに激怒したスタッフが西又葵の先導の下、一斉にBasilを退社。その後、氏がこれまでのキャリアを活かし、新たにメンバーを補填してゲームブランドNavelを立ち上げる。
あらすじ
「染井吉野」日本を代表するこの花に囲まれた町、桜坂市。 首都近郊に位置するその街は、春には満開の桜に彩られる。
主人公・桜井舞人にとって、もっとも多感な少年時代をすごした、懐かしくも思い出深い街。進学のために戻ってきたこの街に、早くも二度目の春が舞っている。 始まりは平凡。楽しくもつまらない、いつも通りの日常。その何気ない日常に、けれども彼女がいた。そして確かに彼女に気づいた。
大切なもの。抱きしめる温もり。守るべき思い。 彼がそのすべてを手に入れた時、物語は静かに崩れ始める。
それは舞い散る桜のように…。
そして、桜は再び咲き誇る・・・
2022年4月、「それ散る」が発売されて20年の節目に当たる年に激震が走った。Navelから「それは舞い散る桜のように~20th Project~」の一冠として「それは舞い散る桜のように-Re:BIRTH-」製作が発表、キャラクターデザイン西又葵氏にメインシナリオ王雀孫氏というオリジナルスタッフによるリブート(再構成)が実現した。4月16日トレーラームービー発表、2023年春発売予定。
更に同年10月「けれど輝く夜空のような」がクラウドファンディングによる集金で開発される事が告知、10月4日、僅か1日で目標金額に達成。以後、達成金額ごとにヒロインルートが随時追加される事になっている。また当初の設定では「それ散る」の8年後だったが、様々なシナリオの再構成のためか「10年後」が舞台になっている。
てからこぼれおちた、かけがいのないもの。
それをもういちど、つかみなおせるのなら。
20年の時を経て、物語は再び進みだす・・・
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関連項目
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