南へ来すぎとるんじゃよとは、アニメ『黄金バット』第1話の名セリフにして、フルアニ民の独自文化である。
概要なんじゃよ
『黄金バット』第1話の冒頭は考古学者ミレ博士とその娘マリー・ミレを乗せた探検船が南極海にたどり着く場面から始まる。
船長は南極についたと博士を呼ぶのだが、目的地に到着したのにも関わらずミレ博士はまるで意に介していない。
不思議に思った船長がその理由を問い詰めるのだが、そのやり取りが以下のものである。
博士「なんだ南極じゃないか」
博士「わしゃ考古学者じゃ。こんな氷だらけのところに用などありゃせんだろう」
博士「南へ来すぎとるんじゃよ」
目的などをろくに説明しなかったのを棚に上げてのこの発言である。
その後もミレ博士はSOS信号を無視して先を急ぐことを提案するなど、身勝手さを散々発揮した挙句、ナゾーが送り込んだ兵器・ファイブフィンガーの攻撃により海の藻屑となる。そしてただ一人逃げ伸びたマリーがヤマトネ博士一行の乗るスーパーカー(カー!絶対にカー!)に救助されたことで『黄金バット』の物語は本格的に始まる。
なお、傍から見る分にはろくでもないじじいにしか見えないミレ博士であるが、マリーの脳内ではものすごく美化されていたことが後々判明するのだが、それはまた別の話である。
独自文化なんじゃよ
2011年にニコニコ動画のアニメ配信チャンネル『フルアニMAX』で黄金バットが配信された際、出番こそわずかながら視聴者に強烈な印象を与えたミレ博士は黄金バットを代表するキャラクターの1人としてフルアニ民に愛されることになる。そしてその影響は思わぬ方向へと波及していくことになる。
レインボーライブなんじゃよ
2012年9月にフルアニMAXが閉鎖されたことで、フルアニ民達は帰る場所を失った難民となり、別チャンネルで配信継続となった『プリティーリズム・ディアマイフューチャー』等を難民キャンプとして細々と暮らしていた。
そしてディアマイフューチャーの次作『プリティーリズム・レインボーライブ』では1クール目のOPとして『BOY MEETS GIRL』のカバーが採用されたのだが、このOPの〆の部分が「風が南へと心をときめかせている」だったことからフルアニ民の心の琴線に触れることになる。
その結果、OPの〆の部分ではフルアニ民の「南へ来すぎとるんじゃよ」のコメントが大量に流れることになり、OPが『EZ DO DANCE』『CRAZY GONNA CRAZY』『Butterfly Effect』とクールごとに移り変わっても「君だけを見ているんじゃよ」「クレイジーすぎるんじゃよ」「未来を動かす力になるんじゃよ」等等、それぞれのOPの〆に合わせたコメントに変化してミレ博士はとどまり続けた。
プリパラなんじゃよ
『レインボーライブ』終了後、ニコニコ動画では3か月の休止期間を挟んで『プリティーリズム』シリーズの後継作『プリパラ』の配信がスタートする。
『プリパラ』のメインキャラには「南 みれぃ」というまるで計算したかのような名前の少女がいたため、今度は彼女をネタにしたコメントがOPの〆で流れることになる。
腰を急角度で折り曲げたポーズを取っていれば「南の腰に来とるんじゃよ」、OPでみれぃの出番がマウンテンほどあれば「南が出すぎとるんじゃよ」といった具合である。
なんだ南極じゃないか
だが、さすがにこのころになるとフルアニMAXを知る視聴者も数を減らし、黄金バットもミレ博士も知らないでテンプレだからという理由でみれぃコメントを打つ若い世代の視聴者も多くなっていた。
しかし、『プリパラ』のシーズン2の終盤、「登場人物全員で世界中を回る」という演出のライブ「アラウンド・ザ・プリパランド!」において、みれぃは南極パートを担当することになる。
『黄金バット』初回放映からおよそ半世紀、ついにミレ博士は南極の地に降り立ったのである。本来の目的地が南極ではないのはこの際置いておこう。
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マリー!関連項目に行くぞ!マリー!
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