ROCK MUSICAL BLEACHとは (ロックミュージカルブリーチとは) [単語記事]

ROCK MUSICAL BLEACHとは、週刊少年ジャンプで連載されている久保帯人の漫画「BLEACH」をミュージカル化した作品群のことである。通称ブリミュ。

公演の軌跡

初代キャストによるブリミュの公演は、原作における「現世篇」及び「尸魂界篇」（1巻から21巻まで）を再現したミュージカルと、ライブステージ「卍解 SHOW」に分かれる。

2010年の卍解 SHOW code:003をもって初代キャストは卒業となった。しかし2011年 7月に、BLEACH連載10周年記念公演「ROCK MUSICAL BLEACH」（通称・新生ブリミュ）がルキア役の佐藤美貴のみ続投、他のキャストは一新して上演された。

2005年 8月　…　ロックミュージカル『BLEACH』
2006年 1月　…　ロックミュージカル『BLEACH』再炎
2006年 8月　…　ROCK MUSICAL BLEACH 『The Dark of The Bleeding Moon』
2007年 1月　…　ROCK MUSICAL BLEACH the LIVE “卍解 SHOW code:001”
2007年 3月　…　ROCK MUSICAL BLEACH 『No Clouds in the Blue Heavens』
2008年 3月　…　ROCK MUSICAL BLEACH DX
　　　　　　　　　　　（ROCK MUSICAL BLEACH THE ALL／the LIVE “卍解 SHOW code:002”）
2009年 5月、8月　…　ROCK MUSICAL BLEACH the Film Fes -始動！-
2010年 1月 ~2月　…　ROCK MUSICAL BLEACH the LIVE “卍解 SHOW code:003”
2011年 7月 ~8月　…　BLEACH連載10周年記念公演「ROCK MUSICAL BLEACH」
2012年 8月 ~9月　…　新生ROCK MUSICAL BLEACH REp rise

新生ブリミュのストーリーは「もう一人の一護」「一護とルキアの絆」をテーマにしたオリジナルである。また、脚本を担当したきだつよしが原作の根底には「魂の救済」が流れていると解釈しているため、それが色濃く出ている原作初期（「死神代行編」のことと思われる）の雰囲気に「尸魂界篇」から登場した死神達も登場させた形になっている。時間軸的には断言されてはいないが、隊長格の死神達が一護を死神代行として認めている事からとりあえずは「尸魂界篇」後の話だと推察される。

BLEACHのミュージカル化にあたっての諸問題

BLEACHはキャラクターの多い作品であり、特に「尸魂界篇」は、いわゆる現世組と護廷十三隊、その他を加え実に40人近くが同時並行的に物語を織りなす展開となっている。
また、山じいや狛村、マユリなど、再現が不可能とは言わないまでも事実上困難なキャラクターも存在する。

そのため、ストーリーの全てを舞台上で展開することは難しく、その主題は「一護によるルキアの救出」と「藍染が目論むルキア殛刑の真実」に絞られ、登場するキャラクターも両者のいずれかに関係するものに限定されている。
従って、石田や浮竹クラスの重要キャラクターであっても登場しない場合があり、織姫・茶度・浦原は『再炎』以降出演していない。

もっとも、第二回人気投票の上位15名のうち12名が出演しているので、キャラクター人気が反映されていないわけでもない。

さらに新生では「破面編」を上演するのではという大半のファンの予想を裏切り、新キャストを目当てに来る原作未読の観客をBLEACHの世界に入りやすくするためオリジナルエピソードになった。登場する原作キャラクターは一護、ルキア、白哉、阿散井、日番谷の初代出演組に浮竹、京楽を加えた七名（REp riseでは浦原が加わり八名）とさらに絞られた。

評価

ブリミュの出演者は、これが初舞台となる新人からベテランまで幅広く、その来歴も旧テニミュキャスト、ミュージカル俳優、バレエダンサー、特撮経験者、声優など多岐にわたる。
そのような彼らが斬（殺陣、アクロバット）拳（演技）走（ダンス）鬼（歌）における各々の得意分野を発揮することで全体を彩っており、特にカンパニーの仲の良さは自他共に認めるところである。

キャラクターについては、一見して本人としか思えないような外見再現でも知られており、スタッフの本気も伺える。
さらに原作のキャラクターにキャストの個性も融合したミュージカル独自のキャラクターが確立している。
一方で、何者でもない隊員たちもアンサンブルからバックダンサー、サブキャラに至るまで縦横の活躍を見せており、必要不可欠の存在となっている。