フェイズシフト装甲(PS装甲)とは、「機動戦士ガンダムSEED」シリーズに登場する装甲技術である。相転移装甲とも。
派生として「トランスフェイズ装甲」(TP装甲)、「ヴァリアブルフェイズシフト装甲」(VPS装甲)がある。
電流を流すことで相転移する特殊な金属を用いた装甲で、実弾や実体剣などの攻撃による物理的な衝撃を緩和ないし無効化する。
単独での大気圏突入にも耐えることができる。
ビーム兵器に対してもある程度の耐性があるが、ビームマシンガンなど低出力のものに耐えられる程度。
よってビームに対する防御のためにはアンチビームシールドを携行する必要がある。
ちなみに、アンチビームシールドの素材をフェイズシフト化することは技術的に不可能とされている模様。
(ザフト軍の戦略兵器ジェネシスほどの巨大な質量を持つものであれば、負荷が拡散するので戦艦のビーム砲をも無効化可能。)
通常時(ディアクティブモード)ではグレーの装甲だが、通電してフェイズシフト装甲を展開すると相転移によって分子配列が変わり、各MS固有のカラーへと変化する。色の変化はかける電圧によって決まる。
最大の欠点は消費電力の大きさであり、エネルギーを切らす(フェイズシフトダウン)と装甲色がグレーに戻り、防御効果も失われる。
見た目で容易にエネルギー切れがバレてしまうという問題も。
バッテリーを動力源とし、ビーム兵器をも運用するPS装甲採用MSは稼働時間の短さが欠点となっており、作中でもエネルギー切れでピンチに陥ったり撤退を余儀なくされることは少なくない。
ただし、フリーダムを始めとする核動力MSでは事実上エネルギー切れが起こらなくなり、この欠点も解消される。
また、当然通常装甲よりもコストがかかるため、量産機に採用されることはなかった。そのため、SEEDにおける「ガンダム」の象徴の一つでもある。
作中中盤ごろまではビーム兵器を携行したMSは極めて少なく、その価値は大きかったが、SEED終盤にはストライクダガーやゲイツ等のビーム兵器を標準装備した量産機が登場、SEED DESTINYの頃にはほぼ完全にビーム兵器が普及したため、PS装甲の登場当時に比べれば価値は薄れたといえる。
搭載されたMSは、ストライク等のGAT-Xシリーズ、フリーダム等のZGMF-Xシリーズなど。
PS装甲を常時展開するのではなく、PS装甲の上に通常装甲を施した二重装甲とし、圧力センサーに反応があった時のみフェイズシフトを展開する、というシステム。
これによって、消費電力を削減すると共に、見た目でエネルギー切れがバレるという欠点を克服している。
TP装甲を採用したカラミティ等の新型GAT-Xシリーズでは、TP装甲をコクピットやエンジンブロック周辺に限定することで更にエネルギー消費を軽減し、浮いたエネルギーで装備を充実させることに成功している。
搭載されたMSは少なく、カラミティ、フォビドゥン、レイダーの3機とその派生機に限られる。
正式なTP装甲ではないが、SEED ASTRAYではロウ・ギュールがアストレイブルーフレームを改修する際に同様の二重構造を独自に思いつき、コクピット周辺に組み込んだ。
この際には同時に製造されていたストライクルージュのパーツが流用されている。
PS装甲との違いは、かける電圧を変化させることで防御性能と消費電力を調整できる点。
被弾しやすい近接戦闘を想定する場合は電圧を上げて防御力を高め、武装にエネルギーを多く割く必要がある砲撃戦では電圧を下げる、という具合になる。
とはいっても、戦闘中に動的に出力を変える機体はZGMF-X12A テスタメント程度であり、基本的には機体ごとに固定されているか、インパルスのように装備によって切り替わる程度。
アンドリュー・バルトフェルドのように、電圧による装甲色の変化を利用して機体色をパーソナルカラーに変更しているパイロットもいる。
ストライクフリーダムは、キラ・ヤマトの反応速度と操縦スキルから来る機体への負荷に耐えるために、装甲だけでなくフレームもPS装甲素材で作られている。
大きな負荷がかかってフレームのフェイズシフトが限界まで作動すると、関節部が金色の光を放つ。
インフィニットジャスティスやデスティニーも同様に作られているが、ストライクフリーダムほどこの特徴が着目されることはない。
(インフィニットジャスティスは銀色、デスティニーは鈍い金属色)
ちなみに本編ではストライクフリーダムが棒立ち・等速直線運動中にもかかわらず、間接部が金色に光り輝いていた(どういうことなの・・・)
電圧と装甲色の具体的な関係性は不明。
搭載されたMSはインパルス等のザフト軍セカンドステージシリーズや、ストライクフリーダム等。
スパロボシリーズ、GジェネシリーズといったSLGでは、エネルギーを消費して物理ダメージを一定量軽減する、という具合に再現されていることが多い。
ゲームボーイアドバンス用格闘ゲーム「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」でも同じように、PS装甲ゲージ(いわゆるパワーゲージに相応)を消費して物理ダメージを一定量軽減する、という具合に再現されている。PS装甲ゲージは試合中に回復することは無く、空になるとフェイズシフトダウンするほか、フリーダム等核搭載機はPS装甲ゲージが低速回復するもフェイズシフトダウンは起きるので、実弾しか持たないシグーでも詰むことは無い。またビーム攻撃を使用しても減少し、PS装甲非装備機でも、PS装甲ゲージが0になるとビームの攻撃力が低下してしまう。ちなみに、このゲームでビーム攻撃を持っていないのはシグーだけである。というか、半数以上のMSがPS装甲装備機である。メインキャラ搭乗のMSだけ登場させればそうなるよね。北米版はDESTINYのMSがいなかったので、PS装甲非装備機はシグーとレッドフレームだけである。
北米でのみ発売されたPS2用格闘ゲーム「GUNDAM BATTLE ASSAULT 3」では核搭載機はフェイズシフトダウンしないらしいが、飽くまで無効化ではなく軽減なので、不利ではあっても完全に詰むことにはならない。どうやら、PS装甲装備機は体力ゲージが半分以下になるとフェイズシフトダウンして防御力が低下する模様。非装備機は常時防御力が低く、核搭載機は常時防御力が高いようだ。こちらは一般兵搭乗の量産機も登場するので、PS装甲非装備機も多い。
一方、ガンダムのアクションゲームの代表格である機動戦士ガンダム vs.シリーズでは、SEEDが初登場した連合vs.Z.A.F.T.から一貫して再現されていない。
SLGと違い、再現してしまうと機体によってはゲームが成り立たなくなるためである。
(ジン、シグー等の実弾しか持たない機体はフリーダム等に対して完全に詰むことになる)
しかし、近年のvs.シリーズではνガンダムのファンネルバリアやクロスボーン系のABCマントといった防御装備が登場していることを考えれば、実弾版ABCマントのような形でPS装甲を実装するのもアリではないかと筆者は思うがどうだろうか?
ちなみにストライクガンダムは敗北したときのリザルト演出として、ストライカーパックが外れた状態でフェイズシフトダウンして膝をつき項垂れるという演出がされている。他の機体は破損したまま漂ったり爆発したりするのでこの演出がされているのはストライクガンダムと、素体(MS)を同じくするパーフェクトストライクガンダムだけである。
「フェイズシフト装甲」でタグ検索してもSEED関連動画以外しかヒットしない・・・
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最終更新:2024/05/28(火) 14:00
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