不浄負けとは、相撲で廻しが外れてアソコがモロ出しになってしまうことである。
概要
正確には、「廻しの前袋部分が偶発的に外れてアソコがモロ出しになってしまうこと」であり、こうなった場合は即刻反則負けとなる。無論、故意的に前袋を外そうとする行為も禁止。
実際には、廻しは何重にも締められているため、こうなることはほとんどない。また、取組中に廻しが緩んでいた時には、行司が締め直すことが認められている。ただし、廻しの締め方に不慣れな新人による前相撲では、何回かこういった事例が起きたことがある他、前袋が外れるのと同時に決着がつくなどして行司がそれに気付かなかった場合は、行司の決まり手が優先される。
事例
直近の事例では、2000年5月13日の夏場所での三段目の取組、朝ノ霧—千代白鵬戦が挙げられる。
朝ノ霧は、前年に新調した廻しがその時点では体重が落ちていたため、長さを調節するために短く切っていた。ところがその後、再び体重がリバウンドした影響で廻しがギリギリの長さになっていた所を、千代白鵬に廻しを強く引っ張られたことで廻しの前袋が外れ、アソコが露わになってしまったのである!
これに対し審判員は「見えてる見えてる!」と大騒ぎ、至近距離で見ていた観客もざわめき出し、後方の観客は突然取組が止められたことに困惑。テレビではアソコが映らなかったのは、まさに不幸中の幸いと言えよう。
その後審判長が「東方力士の前袋が落ちたので、西方力士の勝ちとします」と、モロ出しについてボカシた説明を行い、取組は終了した。この時朝ノ霧は「あまりの恥ずかしさで審判長の声が耳に入らなかった」という。朝ノ霧はその後新しい廻し5600円で購入し帰路に就いた。また、あの時の廻しは後にやくみつるに寄贈されている。
この時の出来事について、当時の理事長は「いくら公開ばやりでも、あんなもんは公開するもんじゃない」と苦笑している。
大相撲における不浄負けは実に83年ぶりの大チン事であり、翌日の日刊スポーツは「大相撲83年ぶり事件 モロ出し」と一面で報道し、飛ぶように売れたという。また、海外でもこの出来事は報道され、ロイター通信は「スモウレスラー・アサノキリの『MANHOOD(男性自身)』が全国放送され、試合とともに品位も失った」「7、8メートルあるベルトを強く巻いたものであるマワシが外れ、リングサイドのベテランがルールに基づき直ちに負けを宣告した」と説明。「大相撲における最も珍しい負け方」としてギネス記録にも認定されるほどであった。
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関連項目
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