公とは、以下のものを指す。
- (おおやけ) - 「私」の対義語。「公的」「公人」など。
- (こう) - 称号、爵位。
- (こう) - 日本の政党「公明党」の略字。
- (きみ) - 古代日本における姓(かばね)の一つ。
- (きみ) - 【公】;ニコニコ動画での投稿者。歌い手・MIX師。該当記事参照。
- (はむ) - プロ野球球団「北海道日本ハムファイターズ」を表すネットスラング。「公」を分解するとカタカナの「ハム」に見えることからきている。
- (はむ) - ハムスターを指すネットスラング。
人名
漢字として
- 意味
- 祭祀の対象、父、父方の祖先、きみ、天子、諸侯、公爵、官公庁の、役所、世間一般の、世間に知られる、表立って、隠さず、共有の、公平な、正しい、全般的な、という意味がある。また尊称として用いられる(例:水戸のご老公)。また日本では人やペットの愛称につけられる(例:ハチ公)。
- また(工・巧と通じて)仕事という意味がある。
- 〔説文解字・巻二〕には「平分するなり」とあり、公平に分けることとある。
- 字形
- 甲骨文に2系統の字がある。建物を表す方形と前庭を表す八の字を組み合わせて、宮廟の前庭を表す象形字の系統と、両分を表す八と祝器を表す口を組み合わせた会意字の系統である。字形としては前者の象形の系統が残ったが、意味としては両者の意味(それぞれおおやけと祭祀の対象)は引き継がれた。
- 〔説文〕は八+厶の会意として、韓非子の引用として「厶に背くを公と為す」を載せ、厶は私、八は背く意味で、私の反対で公とする。
- 音訓
- 音読みはコウ(漢音)、ク(呉音)、訓読みは、おおやけ、きみ。
- 規格・区分
- 常用漢字であり、小学校4年生で習う教育漢字である。JIS X 0213第一水準。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 声符
- 公を声符とする漢字には、伀、松、瓮、翁、衮、䚗、訟、頌などがある。
- 語彙
- 公安・公益・公会・公開・公海・公界・公害・公廨・公器・公義・公儀・公議・公宮・公共・公卿・公家・公言・公算・公子・公司・公私・公事・公爵・公主・公職・公然・公聴・公転・公田・公人・公認・公費・公平・公募・公簿・公報・公方・公民・公民館・公務・公明正大・公物・公文・公役・公約・公用・公吏・公理・公立・公廉・公論
異体字
- 㒶は、〔集韻〕にある古文。
- 𧆷は、清の三合会が旗印として公を表すのに使った字。ほかに𧇹・𧇚・𧆰・𧇙(侯・伯・子・男)がある。
関連項目
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