『捏造ミステリーTRPG 赤と黒』とは、グループSNEから発売されている書籍型TRPGである。
著者は満田朗拡で、グループSNEが監修を行っている。
概要
これまでにない新しいジャンルのTRPG。2017年に開催された第3回グループSNE公募ゲームコンテストTRPG部門に満田朗拡が応募したところ準入選作として選出された。その後2020年1月17日に書苑新社からルールブックが、同年7月31日にサプリメント「迷宮の書」が出版された。
プレイヤーは魔術師となり、イツワリと呼ばれるこの世ならざるものから、この世界を守るために推理と捏造で戦う。
イツワリからは人間の能力では不可能なように脚色された事件が提示される。魔術師達は魔術を使って証拠集めをしつつ、その事件がイツワリの仕業ではないことを示す。この時、プレイヤー達はストーリー上に用意された真相を追いかけてもよいし、キャラクターの信念や理想、楽しみのために真相とは異なる証拠を捏造してもよい。イツワリの存在を否定し、事件の真相を新たに作り出すことがゲームの基本的な目的である。
ゲームは証拠集めを行う宣言局面、イツワリと対峙する告発局面、真相を書き換え、現実を作り替える終局に別れている。行為判定のルールは存在するが、基本的なルールの流れ上は判定する必要は一切なく(魔術師は現実の物理現象を超越した存在という設定)、推理を伴うボードゲームに近い味わいもある。(なぜボードゲームではなくtrpgなのかについては、ルールブックに作者のコメントが掲載されている。)
証拠調査や捏造を行ったり、イツワリとの戦闘をこなす際にはトランプを用いる。そのため、赤と黒を遊ぶにはトランプが1セット必要になる。この際、ジョーカーは1枚のみの53枚セットを用いる。サイコロ他のランダマイザ―は利用しない。
- 黒のルール
PCと偽りの他に他の陣営が参加する特殊なルール。他陣営は基本的にはイツワリとの戦闘にのみ乱入するが、場合によっては不利な捏造や真相を次々と登録していくような別勢力の魔術師の参戦も面白いかもしれない。尚、キャラクター達はコトワリ機関という世界の秩序を守る組織に所属しているが、それ以外の組織に属する魔術師も存在するらしい。
- 赤のルール
PC達が個別にハンドアウトを得て、お互いの目的のために暗躍するルール。上級ルールブックに掲載されている。単なる真相追及に加え、そこにどのように捏造を加え、証拠を都合よく解釈するか、という物語作りの要素が加わるため、上級者向けのルール。
ランダムで決定される推理から「どのような事件があったのか」を逆算していくルールで、高い創造性とアドリブが試される。ストーリーテリングゲームに近い遊戯感になる。
参考作品
- TRICK×LOGIC
あらかじめ提示された調書の穴埋めをいかに器用にこなすか、という意味ではトリッ×ロジックの推理システムが非常に似通っている。
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関連項目
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