郷とは、以下のことを表す。
人名
日本の姓。
漢字として
鄕
- Unicode
- U+9115
- JIS X 0213
- 1-92-76
- 部首
- ⻏部
- 画数
- 13画
- 意味
- 旧字体は鄕。
- ふるさと、ふるさとの人、田舎、中国の行政区画、窓の一種、(嚮と通じて)向かう、(曏と通じて)先ごろ、(響と通じて)ひびき、(饗と通じて)うける。
- 〔説文解字〕の本字は𨞰で、〔説文(段注本)・巻六〕に「國の離邑なり。民の封ぜらるる所の鄉なり。嗇夫、別けて治む。封圻の內の六鄉は、六卿之れを治む」とある。これは漢代と周代の行政区画制度における郷のこと。
- 字源
- 𠨍+皀の会意。甲骨文、金文では、向かい合って座りあった人の間に食器(皀)があるという字であり、郷・饗・卿の意味で使われている(羅振玉)。
- 字の形からもともとは饗宴の意味で、饗宴を行う人の意(卿)、卿が治めている土地(郷)の3つの意味で使われるようになり、さらに向かい合う(嚮)、先ごろ(曏)の意味でも使われるようになった。卿が初形に近く、郷は異体が別の字として使われるようになったと考えられている。
- 〔説文〕は𨛜に従う皀声の形声としているが、甲骨文・金文の字形は𨛜に従う字ではない。
- 音訓
- 音読みはキョウ(漢音)、ゴウ(呉音)、訓読みは、さと。
- 規格・区分
- 常用漢字である。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。JIS X 0213第一水準。
- JIS X 0208で郷・鄕は区点22-31に包摂されていたが、JIS X 0213で鄕が分けて追加され、包摂基準の適用対象外となった。
- 声符
- 郷を声符とする漢字には、薌、曏、蠁、嚮、響、饗、䦳などがある。
- 語彙
- 郷音・郷飲酒・郷貫・郷関・郷曲・郷国・郷士・郷射・郷愁・郷土・郷邑・郷里
異体字
- 鄕は、旧字体。JIS X 0213第三水準。
- 鄉は、〔類篇〕が本字とする字。
- 𨝅は、〔漢語大字典・異体字表〕にある異体字。
- 鄊は、〔字鑑〕に「俗に鄊と作(な)す」とある異体字。
- 𨞰は、〔説文〕の本字。
- 𨞸は、〔字彙補〕に「〔説文〕鄕本字」とある異体字。
- 乡は、簡体字。
関連項目
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