酬とは、むくいる、という意味の漢字である。
漢字として
- 意味
- むくいる、主人が客に酒を勧める、こたえる、報復する、夢中になる、意識をなくす。
- 〔説文解字〕の本字は醻で〔説文・巻十四(段注本)〕に「獻醻、主人、客に進むるなり」とある。主人が客に酒を勧めるのを献、客が主人に返杯するのを酢、主人が客にさらに酒を勧めるのを醻という。酬は〔説文〕に「醻、或ひは州に从ふ」と異体字として載っている。〔爾雅・釈詁〕に「酬、酢、侑、報なり」とある。
- 字形
- 形声。声符は州。本字の醻の声符は壽。
- 音訓
- 音読みは、シュウ(漢音、呉音)、訓読みは、むくいる。
- 規格・区分
- 常用漢字である。JIS X 0213第一水準。1946年に当用漢字に採用され、1981年に常用漢字になった。
- 語彙
- 酬応・酬恩・酬酢・酬対・酬報
異体字
- 醻は、〔説文〕の本字。JIS X 0213第二水準。JIS X 0212補助漢字。
- 𨣊は、〔字彙〕に「醻の本字」とある異体字。醻の篆書ベースの字。
- 𨢫は、〔康煕字典〕に「〔説文〕醻の本字」とある異体字。醻の篆書ベースの字。
- 酧は、〔正字通〕に「俗酬字」とある異体字。JIS X 0212補助漢字。
- 𨠩は、〔中華字海〕にある異体字。異構の字。
- 詶は、〔漢語大字典・異体字表〕にある異体字。〔説文〕には別の字として載っているが、その段注に「俗に詶を用ひて、酬應の字と爲す」とある。
醻
- Unicode
- U+91BB
- JIS X 0213
- 66-91
- 部首
- 酉部
- 画数
- 21画
- 0
- 0pt
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