偽トロキャプチャ(にせ―)とは、ニンテンドーDSやPSvitaなどのゲーム画面をPCに直接取り込むことができる、CPLD汎用開発ボードを使用したハードウエア及びビューアーソフトウエアのシステム名称である。
概要
ニンテンドーDSはゲーム画面をテレビなどに外部出力することは想定されておらず、画面をPCに取り込み動画化したり生放送をするためには画面をビデオカメラやWebカメラ等で撮影する以外に方法は無かった。
この方法では画質レベルの向上にある程度の限界があり、取り回し的にも不便であった。放送者が映り込んだり、操作中のペンが映り込む欠点があった。
初代DS・DSLite・DSi・DSiLLの業務用機器としてゲーム画面を外部出力できるIS-NITRO-CAPTUREという機器がインテリジェントシステムズより販売されている。
3DS用の業務用機器はPARTNER-CTRという機器で京都マイクロコンピュータより販売されている。
しかし、これらは任天堂からライセンスを受けた開発会社のみが購入可能で一般販売はされていない。
名称の偽トロはDSの開発コード「Nitro」からもじったものである。
3DSの開発コードは「CTR」であるが、通称である「偽トロ」を便宜上使用している。
旧DSにおいて、液晶への信号ラインが基板上に直に出ていることを発見し、その信号をカメレオンUSB FX2を用いてPCに簡単に取り込めるようにしたものがピピンP氏により開発された。
基板上のデジタル信号を直接取り込んでいるため、1ドット1ドットが明らかに分かるレベルで鮮明に取り込むことができる。ただし、作成にはDSの分解及びハンダ付け、外装の加工が必須となるのでそれなりの腕と覚悟は必要である。
偽トロ代行サイトが存在しており自分の腕に自信が無い方はこちらを利用している。
詳細
旧DS・DSLite・DSi・DSiLL・3DS・3DSLL・2DS・PSvitaでは信号、基板がそれぞれ異なり、今のところ作成できるのは旧DS及びDSi・3DS・3DSLL・2DS・PSvita(PCH-1000)である。DSは完全内蔵型でGBAもプレイ可能である。DSiはケーブル数が増加した(40本以上)為、改造後の外装組立が大幅に難しくなった代わりに、光デジタルオーディオ出力が取り出せるようになっている。
3DSは上画面がハイスピードで差動信号、従来の手法では3画面取り込みになるためUSB2.0の最大帯域である400Mbを超えてしまう。
そこで解決策として転送量600MbをこえるFPGAを内蔵した汎用データキャプチャーボードを開発した。
海外ではLOOPYが開発販売、国内ではカメレオンUSB FX SPA3が開発販売される。
方式は異なるが上下画面キャプチャーができ、機能的にはほぼ同じである。
30FPS~60FPSの出力が可能である。サイドバイサイドの出力に対応でき、モニタ側が3D対応であれば3Dでプレイすることも可能である。また、3D対応ではないモニタでもアナグリフモードで3D表示できる。
ただし、DS・DSiに比べ高密度で分解にも壊れやすく作業はリスクが伴う。配線には隙間がほとんどなく困難であるため、フレキシブル基盤で対応している。
組み立ては難しく、失敗した場合には本体基盤・ケーブル・ボードを破損する恐れがある。
3DSのマザーボードは6種類あり、それぞれ個体差があるため、ただ単に組み込んでも個体ごとの電圧が違うため、測定しないと映らない場合がある。偽トロ代行サイトでは電圧を測定して配送している。
ボードを取り付けた場合、裏蓋が閉まらなくなるが、専用の裏蓋があり、国内版と海外版のキャプチャーボードのサイズに合わせて作成してある。
3DSLLでは専用の汎用キャプチャーボードが開発されており完全に内蔵できる。
難易度は高くなるが、電源部をUSBに変えることでスライドパッドも使用可能である。
関連動画
偽トロキャプチャ作成関係
偽トロキャプチャの使用例
こういう物も存在する。
関連項目
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