Fi 156とは、ドイツ空軍の航空機である。偵察や観測、連絡任務に用いられた。通称はシュトルヒ。
概要
1935年からフィゼラー社によって開発が開始され、1939年に最も用いられたC型の量産が始まる。第二次大戦の全期間を通じて活躍した。
武装はC型が後席に旋回機銃を装備しているのみで、最高速度も175km/hと非常に低速だったが、非常に軽量で運用が容易だった。
特徴は何と言っても場所を選ばない離着陸性能。着陸は20m、離陸は50mあれば十分で、しかも未舗装でも問題なかった(車輪の代わりにスキーを装備して雪原で運用されたことも)。このような性能はシュトルヒの特徴的なシルエットを構成する固定脚や、51km/hで飛行可能というエンジンパワーによるもの。
この特徴を生かしてムッソリーニ救出作戦(グラン・サッソ襲撃)にも用いられており、普通の航空機が離着陸できない山頂に降り立ち数十メートルの滑走距離で飛び立った。当時はそのような分類はなかったが、STOL(短距離離着陸)機の走りと言える。
弱点に思われる低速性も、ここまで遅いと後方の射撃位置を維持する事ができない為、案外生存性は高かった。
ちなみに、フィクションではそのSTOL性を強調して描かれ、中には「上昇気流に乗れば空中でホバリングできる」といった描写がされることもあるが、さすがにそれは無理(でもそれに近い事は出来たらしい)。
関連動画
関連項目
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