原作読んだら全然笑えないシーンだったとは、ネット上などで面白そうに使われている画像やスラングが原作ではシリアスな場面だったと知った時の台詞である。
概要
2022年ごろから漫画『進撃の巨人』のライナー・ブラウンのコラ画像とともにSNS上の一部で使われるようになった台詞(→参考
)。当然ライナーは原作ではこの台詞を言っていない。
「原作読んだら~」の原作での台詞
このコマは単行本では23巻、第94話「壁の中の少年」に登場しており、もとのライナーの台詞は
そこにいた日々はまさに 地獄だった
である。「原作読んだら全然笑えないシーンだった」の原作も同様に全然笑えない場面と評される。
以下23巻のネタバレ注意、押すと表示
話は「マーレ編」に進んだ後であり、パラディ島への潜入を終え、さらに数年間戦争に参加した後にマーレの故郷に帰ったライナーが家族や親戚と食事をとっている場面である。
兵士たちが巨人から守っていた壁の中にいる人類は、実際には「パラディ島に逃れたエルディア人」であり、ほとんどの大陸の人類から彼らは憎悪されていた。マーレに残ったエルディア人もいたが、マーレでの教育や、他民族から隔離される等の差別を受ける中で、多くは同様にパラディ島のエルディア人を「悪魔」と呼ぶようになっていた。
エルディア人の血を引いているライナーの母のカリナや、従妹のガビも「あの島に住む悪魔共」「凶悪で残忍な悪魔達の住む島」と話しており、島の内情の話題に入っていたこともあってライナーは島での生活を語り始める。
ライナーは「島の連中はまさしく悪魔で残虐非道な奴らだったよ」と語るものの、
- 軍の入隊式の最中に芋を食い始め、最後に芋を教官に譲って買収しようとした奴
- 便所に入るなりどっちを出しに来たのか忘れるバカ
- 自分のことしか考えてねぇ不真面目な奴
- 人のことばかり考えてるクソ真面目な奴
- 突っ走るしか頭にねぇ奴
- (そいつに)何があってもついていく奴ら
とかつての同胞を挙げて、「色んな奴らがいてそこに俺達もいた」と回顧する。
そして「そこにいた日々はまさに 地獄だった」と言うものの、それと矛盾するように人間味のある島の人々の様子に、家族や親戚は意味を理解できず、困惑して場が静まり返ってしまった。
立場上「地獄」と言わざるを得なかったのかもしれないし、その後に兵団の皆を裏切ることになりながらも共に日常を過ごしていたことを指して「地獄」と言っていたのかもしれない。
ちなみに漫画版とアニメ版では、この場面のライナーの描写は微妙に異なっている。漫画版だと、会ったこともないパラディ島の住民達に対して罵詈雑言を並べるライナーの母親に、ライナーが苛立ちを抑えきれなくなって遠回しに嫌味を伝えるという場面だが、アニメだと兵士と戦士の境界が曖昧になっていたあの頃のように、本当にライナーの頭がおかしくなっているような場面になっている。(シリアス一辺倒だった原作版と比べると、正直、アニメ版は笑っても仕方ない演出である。)
その後、雰囲気を察したライナーは「…少し話しすぎた この話は忘れてくれ」と言い、カリナやガビも変わらずパラディ島のエルディア人を「悪魔」として呼び続けることになる。しかし、その後の話を見る限りでは2人とも何かライナーが帰ってきてから様子が変わったと感じてはいたらしく、カリナは「別人みたい」と心配していたようだ。(アニメ版では「この話は忘れてくれ」の下りはカットされており、代わりにライナーが「自分の子供がおっさんになって帰ってきたんだ、そりゃ戸惑うだろ」とはぐらかすような台詞が追加されている。)
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関連項目
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