MSM9801とは、アメリカのIMAXマニアがガレージファクトリーで開発して販売していた、世界最軽量のIMAXフィルムカメラである。
概要
本来IMAXを撮影するときは、カナダにあるIMAX社で総重量50キロオーバーの巨大なIMAXカメラを借りるしかなかった。しかも借りる際は三日間の操作講習を受講することが義務付けられており、その期間もレンタル料金が発生してしまうという、極めて非経済的な環境だった。
MSM9801はIMAX社のカメラと比べるとフィルム装填が簡略化(スリット部へフィルムを落とし込むだけで装填が完了する)されており、しかも小型軽量(と言ってもフル装備で20キロはある)なので、IMAX社のカメラしか扱ったことがないカメラマンが、思わず感激したという逸話が残っている。
なおMSM9801を借りる際も操作講習を受講するが、1日で終わるとのこと。
電源は専用のバッテリーパックから給電される。レンズマウントはペンタックス67マウント。フルセットでの販売価格はなんと4千万円!家が買える値段である!
日本国内で唯一このカメラを持っているドキュメンタリーカメラマンがいたが、使用頻度が少ないのと保管場所がなくなってしまったとのことで、規約に基づきIMAX社へ返却された。(カメラを使わなくなったら返却するという条件付きで販売されていた。なお返却時はIMAX社が買い取る形になり、相応の代金が支払われる)
ハリウッド映画でこのカメラを使って撮影したところ、立て続けに2台ぶっ壊したとか。なんでも電源関係の設計に問題があって、酷使すると動かなくとのこと。現在ハリウッドで使われているカメラは「MSM9802」という後継機がメイン。9801の電源回路を強化したものだとか。
特徴としては、バキューム装置でフィルムをゲートに密着させる機能や、寒冷地でフィルムが凍らないようにマガジン部にヒーターが内蔵されている。そのた撮影速度はいかようにも設定可能。秒間0コンマ数コマという超スローシャッターモードでの撮影も可能である。
ちなみにガレージファクトリーで製作されたMSM9801は全部で6台。それらはすべてIMAX社に納品され(日本からの返却分も含む)、世界中で使用されている。
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