非道いなぁ
人の心とかないんか?
人の心とかないんか?とは、漫画『呪術廻戦』に登場する禪院直哉の台詞である。
概要
「とある人物」の凶行を目の当たりにした直哉が、挑発するような表情で言いはなった1コマ。
確かにこれを言われている「とある人物」は正視に耐えない非道な行為をしており、言葉自体は間違っていない。
が、発言者である直哉の方も、これまで散々「弱者(女性)への暴力」「終止不遜な態度」「自己の利益のための短絡的な殺人未遂」などの問題行動を繰り返してきており、あくまで「言われている相手よりはマシ」程度の、到底「人の心がある」とは言えないクズ人間である。そもそも「とある人物」を追い詰め、ここまでの凶行に至らせたのも、元をたどれば直哉をはじめとする禪院家の人間が行ってきた仕打ちである。
よって、読者間では「お前には言われたくない」「お前が言うのか」「お前が言うな」等というネタ台詞として、そして使いやすいコラ素材として定着することになった。
ちなみに漫画『スナックバス江』の森田がこの台詞を言っている画像があるが、そちらはコラ画像である。実際に森田が漫画内で発言しているのは「明美ちゃんは感情あるけど心ないんか?」であった。余談だが他に近いものとしてはスナックに現れた強盗の「人情とかないんか?」という台詞がある。ウマ娘のタマモクロスなど、他の関西弁のキャラクターと関連付けられることもある。
その他、心をへし折るような作品の内容に対しても、スラングとして場面を問わず使われるようになった。
以下、呪術廻戦 単行本17巻の内容が含まれます。
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これまで自分たちを苦しめてきた禪院家を滅ぼすことに決めた禪院真希は、手始めに禪院本邸の一族の者達を皆殺しにする。鎮圧に出てきた禪院甚壱と実働部隊「炳」も歯牙にもかけず粉砕し、甚壱の首を池に捨てる真希。遅れてやってきた「炳」筆頭の直哉はその様子を見て
非道いなぁ
人の心とかないんか?
と発言した。確かに真希は自分の一族を立場・性格を問わず皆殺しにしようとしているので、人の心がないと言える。本人も「ああ アイツが持ってっちまったからな」と非道であることに関しては認めている。
もちろん先述の通り、ここまでの直哉の行動を振り返ってみると
……など、「人の心がある」とは到底言えない。おまけにこの台詞を発した直哉自体も、家の人間が悉く殺され、一族が壊滅寸前の状況であるにもかかわらず、同じ家の者たちの死を全く気にかけていないような表情である(あくまで読者の推測だが、この時も「禪院家の上の者が死んだため自分が当主になれる」ことを確信していたのでは、と言われることもある)。
また、真希・真依の双子は幼いころから禪院家全体に虐げられており、今回の凶行に至った理由も、禪院家の陰謀の巻き添えとして真衣が殺害されたためである。双子を殺害する理由は「禪院家当主になれないのは娘たちが出来損ないのせいだ」と考える、実父である禪院扇の個人的な恨みもある。
このような有様のため、直哉の台詞は禪院家全体としてもブーメラン・自業自得になってしまっている。
一応、直哉の言葉自体が間違っているわけではない。真希がやっている「一族皆殺し」については、恐らく直哉ですらここまですることはないはずの凶行である。一応直哉も、こじ付けの理由で双子を殺害する計画を甚壱から聞かされた時には「それでええの?」と(嘲笑が混ざった雰囲気ではあるが)念押しをしている。直哉は人の心を理解していないわけではない。
そのため、これまでの直哉の言動を肯定するわけではないが、この言葉自体は「その通りだ」と感じる読者もいる。以前の真希とは違う人格になってしまったことを際立たせる台詞でもある。
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