フェンダー・ジャパン(Fender Japan)とは、神田商会が販売していたギターのブランド名である。
70年代に入るとフジゲンや東海楽器等に代表される各社が高品質なコピーモデルを生産するようになった。一方の本家フェンダーはCBSに買収されて以降の品質の低下、他社の台頭等から業績の悪化が深刻であった。そこで本家フェンダーは「いっその事フェンダーの名前を貸して儲けてしまおう」と神田商会にブランドのライセンスを与えた。
当時のフェンダーは軽量化のためにピックガードの下を大きくザグる、塗装が厚すぎてネックポケットに収まらないからポケットを削る等相当いい加減な作りをしていたという。米ヤマハのビル・シュルツの元でブランド再建に乗り出した際にはフジゲンからの技術提供を受けており、当時の国産メーカーの品質の高さが分かる。
製造元は時代やモデルによって異なり、初期のフジゲンやマツモクの他、ダイナ楽器(神田商会)や東海楽器等が見られる。
現在はフェンダー・ジャパン自体は消滅して本家フェンダーの日本産シリーズ(フェンダーメキシコと同じ形態)となり、後述のやりたい放題は見られなくなってしまった。
本家から出ていない仕様のモデルやシグネチャーモデルの存在、本家が蔑ろにしている一部モデルの充実等「フェンダーの廉価版」で片付けるには惜しい程の個性がある。そのニッチさから海外では知る人ぞ知るオタクなモデルとして愛好家も存在する。またカタログに掲載されていないが定期的に生産されているモデルも存在しこちらは更にニッチである。10本程度から受注を受けていたためショップオリジナルモデルも多い。そんなカジュアルにFender印のギターが作れたのだから凄い物である。
品質のばらつきは少な目で出音も期待を裏切らないため初心者にも薦め易く、何よりヘッドにと書いてある。主力がヴィンテージコピーモデルなので人によっては少々弾き辛く感じるかもしれない。
木工、組み付けの精度は良好だがスイッチやコントロールポットの耐久性には難があると言われる。また国内で手に入る部品を用いるためネジがミリ規格であり、コントロールポットやトレモロブロック、ブリッジサドルの交換には注意が必要である。
掲示板
急上昇ワード改
最終更新:2024/05/15(水) 04:00
最終更新:2024/05/15(水) 04:00
ウォッチリストに追加しました!
すでにウォッチリストに
入っています。
追加に失敗しました。
ほめた!
ほめるを取消しました。
ほめるに失敗しました。
ほめるの取消しに失敗しました。