ミナミコアリクイとは、コアリクイの一種である。
アリクイ科コアリクイ属に属する動物。英名は「southern tamandua」、学名は「Tamandua tetradactyla」。
体長(頭胴長)は35~80cm、体重は2~8kgと個体によって差が激しい。体毛も淡い黄色からきつね色まで千差万別である。ただ胴体部は濃いこげ茶色であることが多く、ものによっては模様がレスリングスーツやチョッキのようにも見える。
南アメリカ大陸の北部を中心に生息。木の洞や他の動物(アルマジロなど)の巣穴を棲家としているが、基本的に樹上で生活することが多い。前足の大きくて鋭い爪と可動域の広い後ろ足を駆使して樹に登り、表面がうろこ状となっている尻尾を枝に巻きつけて体勢を安定させている。主に夜行性だが、日中でも割りかし活動する。
大抵群れでは行動せず、単独で生活している。繁殖期のみ社会性を持つが、それ以外で互いの縄張りに入ることはまずない。嗅覚が発達しているため、自身の肛門腺の分泌物をこすりつけて匂いを染み込ませることで縄張り行動を取る。
野生のミナミコアリクイはアリやシロアリ、ミツバチ、果物をエサとしている。目がよくないため発達した嗅覚でエサを探し、アリ・シロアリのいる朽木を見つけると前足の鋭い爪で木を破壊し、40cmほどの長さの舌でアリ・シロアリを絡め取って食する。これらで摂取できるエネルギーは低いものの、ミナミコアリクイは代謝率が低く、なおかつ32~35℃まで変動する低体温なため特に支障はない。
ミナミコアリクイの特徴として広く知られているのが威嚇するときのポーズだろう(上記図参照)。尻尾と後ろ足を支えに仁王立ちをし前足の爪を立てることで外敵を脅かしているのだが、人間からするとかわいらしいポーズに見える。
レッドリストでは最も絶滅の危険性が低い「低危険種(LC)」に分類されており、日本でも多くの動物園で飼育されている。
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最終更新:2024/12/03(火) 04:00
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