主文後回しとは、裁判官による配慮である。
通常裁判官が判決を言い渡す際には、具体的な量刑を示す主文を先に述べ、続いて判決理由を述べることが多い。判決文においても、以下に引用するようにその順番で並んでいる。
主 文
被告人を死刑に処する。
理 由
【認定事実】
(略)
【証拠の標目】
(略)
【弁護人の主張に対する判断】
(略)
【法令の適用】
(略)
【量刑の理由】
(中略)
しかし,これまで述べてきた本件罪質,犯行の回数・規模,その動機・目的,経緯,態様,結果の重大性,社会に与えた影響,被害感情等からすると,本件一連の犯行の淵源であり主謀者である被告人の刑事責任は極めて重大であり,被告人のために酌むべき上記の事情その他一切の事情をできる限り考慮し,かつ,極刑の選択に当たっては最大限慎重な態度で臨むべきであることを考慮しても,被告人に対しては死刑をもって臨む以外に途はない。[1]
しかし、死刑や逆転無罪などのインパクトの強い判決を言い渡す際には、判決文に記載の順番通りに読みあげるのではなく、判決理由を述べてから主文を述べる場合も多い。これは、被告が判決に動揺して判決理由が耳に入らない事態を避けるための配慮だと言われている。
「主文後回し=死刑の確定演出」と誤解している人もいるようだが、それ自体は必ずしも極刑を意味するわけではなく、前述のように逆転無罪、つまり「一審で言い渡された有罪判決を、二審が覆して無罪とした」ときに主文が後回しにされた実例[2]もある。
だが、確実に有罪と見積もられている裁判で主文が後回しとなった場合は、報道機関が極刑を推し量る例も見受けられる(「主文を後回しにして判決理由を読み始めたため、極めて厳しい判決が下されると見込まれる」などと、速報としてニュースで伝えられることがある)。
ニコニコ動画では、結論を後回しにしている動画にタグとして付けられることがある。
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最終更新:2025/03/11(火) 19:00
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