日本語入力において、半角モードではなく全角モードで改行を入力する行為を指す言葉。後述するが、全角版の改行文字と半角版の改行文字の2種類がある、という意味ではなく、改行したタイミングで全角入力モードになっていることに気付く現場猫案件である。
半角文字(ASCII文字)を主体とするプログラミング言語を使用する際、全角モードでソースを記述すると非ASCII文字が混入しやすくなるため、バグの原因となりやすい。実際全角モードであっても半角文字の入力は可能であるが、変換ミスによる全角が一つでも残ればコンパイルエラーを生じることがある。言語によっては関数名や変数名に全角文字の使用が可能な場合があるが、全角文字で定義した関数を半角文字で呼び出すとエラーが生じるため、基本的には半角文字の使用が推奨される。C#やHaskellなど、全角スペースが混入してもエラーにならない言語も存在するほか、関数名や変数名などでも全角文字と半角文字を全く区別せずに使用できる「なでしこ」のような例もある。
このとき、どこに全角文字があるのか探すのは困難である。例えば全角スペースは多くのフォントで幅の違いしかなく、行末にあれば目視での検出は容易ではない。他にも、全角英数字は厄介である。フォントによる違いはあれど、横幅の違和感を除いてその見た目は酷似している。これが原因でエラーが発生した場合、原因究明は至難の業である。したがって、いくら変換機能で半角にできるとはいえ、またエディタの機能で全角文字を可視化できるとはいえ、プログラミング中に全角モードはオフにすべきである。日本語のアラートメッセージなどを文字列定義する際など、やむを得ず全角モードに切り替えないといけない場合もあるが、その場合でも速やかに半角モードに戻すべきなのである。
しかし、何らかの理由で全角モードのままであった場合、その事実に気付いた時点で漠然とした不安が襲い来る。さっきまで入力していたコードに全角が含まれるのではないかと。速やかに半角モードに戻した後、スペースはすべて打ち直したい。全角であるかもしれないという不安がそうさせる。テンキーで入力した数字など、概ね半角であることは理解していてもすべて打ち直したいという衝動にかられる。さらに、Tabや改行までもが不安の種となる。全角モードで入力した全ての文字が気持ち悪くてならない。
幸いなことに、改行やタブに全角・半角の区別は存在しない。全角モードでEnterキーを押しても、半角モードでEnterキーを押しても、全く同じ改行コードが入力される。改行コードには主にCR、LF、CRLFの3種類が存在するものの、これらは全角と半角で使い分けるものではないため、同じファイル内であれば基本的に全角モードでも半角モードでも同一の改行コードが挿入される。しかし、前述のように神経質になっている際にはその存在が気になって仕方がない。さらにその厄介な点を述べるならば、一度目を離せば検出困難となる点である。コンパイルエラーならまだいいが、うっかりコンパイルが通ってしまうと目も当てられない。全角エンターは、全角モードで入力したという過程が重要なのである。それ以外に全角エンターの存在を裏付けるものはない。エディタの検索機能やハイライト機能を用いても、あるいはソースファイルを1ビットずつ比較するなど、いかなる手段を用いても可視化することは叶わず、半角モードで入力した改行と完全に同化する。そうなれば最後、全ての改行を半角モードでやり直す他ない。ひいては不安症に繋がりかねないため、その対応を誤れば重大な損害を被ることは言うまでもない。
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最終更新:2025/12/19(金) 01:00
最終更新:2025/12/19(金) 01:00
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