奴隷が回す謎の棒とは、奴隷が回す謎の棒である。
キタキタおやじ「あっ あのー… これはなんのために回すんですか?」
魔法陣グルグル 1巻より
奴隷や捕虜など捕縛された人間が与えられる罰として、主に漫画などで登場する棒。櫓に複数の横棒が備えられており、人間が押すことで櫓が回転する、という仕組みのものが主流。傍には見張りが立っており「休まず回せえ~!」という類のセリフを発することが多い。要するに懲役のようなものだが、この棒を回す意味が作中で語られることは少なく、中には「意味がない」ことすらもネタにされることもある。ただし意味もなく回し続けることでいつしかシュワちゃんレベルの筋肉モリモリマッチョマンの変態に生まれ変わる可能性もある。
ちなみに冒頭の説明にある魔法陣グルグルに関しては「人間を攫ったのに何もやらせんのは魔物のプライドに関わるから」という理由で、手違いで魔物に攫われたキタキタおやじが意味もなく棒を回させられている。
起源は不明だが歴史上それらしきものは存在する。旧約聖書の士師記に「挽き臼に繋がれたサムソン」の様子を記した一文があり、それを描いた「ペリシテ人の下のサムソン」という絵画がまさに奴隷が回す謎の棒のようなものを回している様子が描かれている。臼を回す動力源として風車や水車を使う代わりに人の手を使う、ということだと思われる。そしてこの様子を原作にした映画「サムソンとデリラ」が1949年に公開されており、奴隷が回す謎の棒を映像化している。
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https://twitter.com/kasuga391/status/1119338473339535360
また、古代ギリシャ・ローマには「トラペトゥム」というオリーブの人力圧搾機や「ピストリヌゥム」という粉ひき機があった。人が棒を持ち、回りながら中央の臼でオリーブを搾る。
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https://twitter.com/s_i_s_i_n/status/781455323001335808
なお、上記ツイートのように石臼や圧搾機を回すのは別に奴隷でなくてもよく、家畜が回した例もある。現代でも馬などの家畜を使ってこうした圧搾を行っている所も一部にある。
ほかイタリアのコロッセオには猛獣を運ぶ昇降機があり、奴隷が回す謎の棒と同様の仕組みで作動させていた。
漫画では「北斗の拳」「キン肉マン」などで登場しており、意外と歴史が古い。この二作については奴隷が回す謎の棒にちゃんと意味があり、北斗の拳は「発電のため」、キン肉マンは「回している超人がパワーをためて蘇るため」であることがそれぞれ明言されている。
冒頭の『魔法陣グルグル』のセリフのように、棒を回させることになんら実用的な意味がない場合も考えられる。「グルグル」ではギャグで済まされているが、これは空役(くうえき)という立派な刑罰・拷問の手法である。
刑務期間以外の達成目標もなく、監視官が見ている中刑務時間も分からず、刑務自体の成果もない労働をさせることでその人の尊厳をくじくものであり、19世紀英国や明治時代の日本などにその例がある。しかし、「岩を少し先に運び、もとに戻し…を繰り返す」「どこにもつながっていない踏み車を回させる」などであり、棒を回す例は確認できていない。
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最終更新:2025/03/18(火) 00:00
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