台詞(せりふ、セリフ、だいし)とは、キャラクターや役者が発する言葉やフレーズのことである。「科白」とも表記。
小説や漫画、アニメ、ゲーム、映画などではたびたび登場人物が会話のために言葉を発する。その文字列を台詞という。日本の漫画では慣習的に縦書きが多いが、外国人の台詞を「日本語で書かれているが、本来は外国語で話している」と表現するため、あえて横書きで描くなど区別している場合もある。
※ちなみに台詞の入った楕円の風船のような枠は「ふきだし」(吹き出し)。
ニコニコ動画では特に印象に残るアニメ作品などのセリフが元になるネタも多い(「あなたが神か」「中に誰もいませんよ」など)また中には製作者が予期していない形で浸透するものもある(「でっていう」「命は投げ捨てるもの」など)。果ては視聴者をドン引き/困惑させる珍言・迷言まで様々。
鋭く心理を突いたセンスあるジョークや皮肉・風刺、日常でも使える汎用性の高いもの、誰もが真似した/したくなるもの、言っただけで年代がバレる年齢踏み絵的なもの、煽り画像やパロディ、MAD素材として利用されるものまで実に幅広いが、実は作中で言ってそうだが「言ってない台詞」もあるので注意。
その他にも台本や脚本のように予め内容が決められた言葉をセリフと呼んだり、多くの人が使う特定のフレーズをセリフとすることもある(捨て台詞など)。定番なものは「決め台詞」とも呼ばれる。
何気ないセリフのひとつが重大な伏線だったり、死亡フラグ/生存フラグを兼ねている、後に相対する重要人物(ラスボスや側近も含む)の名前が出ている場合もある。
実写のドラマ・日本映画を除けば声優さんが声を充てている場合が多い。
初期のゲームでは文字(ひらがな・カタカナ)だけで全部表現されることも多かった。
近年は時代とともに容量は飛躍的に増加、それに伴い主要人物はもちろんモブキャラや端役でもフルボイスで喋ってくれるパターンもある。(ただし少数の声優が兼用している場合も多い)簡略化のため声でなく効果音のように喋るパターンもある。
外国語の映画や、海外に輸出されたものは字幕や吹き替えが行われる。
必殺技や得意技を出す前に叫ぶのは(技名呼称)は外国人には不思議に聞こえるらしい。…確かに今から何の行動を取るのか相手に悟られるのはデメリットでしかないため、現実の戦闘ではあながち間違っていない。
「ああ忙しい忙しい!」など「そんなの見りゃ分かる」「日本人は全部口に出さないとダメなの?」と突っ込みが入る場合もあるようだ。
初期の映画は音声録画技術の未熟で無声映画(サイレント映画)であった。現在のような音声の出る映画は「トーキー」とも呼ぶが、広く普及しているためあえてそう呼ばれる事は少ない。(1927年に初めて音声同期に成功した映画が放映された)
近代でも、あえてセリフで表現しない無声作品(映画・アニメ・漫画)といったものもある。
ただし、作品によって境目は曖昧な部分があり、"明確な声"が無いだけで効果音・音楽がついているもの、悲鳴・感歎・疑問程度の声はついている場合はある。セリフがなく表現に不便な面もあるが、言語が無いため翻訳や声優が不要で、子供や外国人であっても内容が分かりやすいといったメリットがある。
初音ミクのようなVOCALOID、VOICEROIDといった音声合成、自動読み上げといったソフトも普及しており、台詞を喋らせることで実況や動画内での説明や演出に一花添えているものもある。
ただし実際の人間と同じように全く違和感なく聞こえたり、ルパン三世のように老若男女の自在な声を好きに出せるソフトは今のところない。…ただし完成してしまうと詐欺やなりすまし(偽者)といった犯罪への悪用も可能だったり、特に自在な声が出せてしまえば声優さんが大量失職してしまうため複雑である。
台詞という単語は江戸時代から存在し、その語源には諸説あるが「競り言ふ」が変化した単語と考えられている。
しかし、「世流布」と書き「せるふ」「せれふ」などと読んでいたこともあり、どちらがその語源かははっきりとしていない。
現在では「せりふ」の漢字表記は「台詞」または「科白」の二つあるが、どちらも元は当て字とされている。
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最終更新:2024/12/02(月) 04:00
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