構造主義とは1960~70年にフランスを中心に流行した現代思想である。
構造主義を理解するキーワードは「数学的世界観」である。すなわち構造主義とは『数学的な世界観で、物事の奥底にある人間の意志ではどうにもならない不変的なシステム(構造)』を発見しようとする流派と定義できる。
数学的な世界観というのは、例えば欧州の歴史を一つの方程式だと考えた場合、時代と共に変化する様々な事象は代数のY、x1、x2、x3のように見なすことができる。具体的にはヨーロッパの歴史というものは、
Y=封建主義
x1=フランスの社会情勢
x2=イギリスの社会情勢
x3=ドイツの社会情勢
のように表現できるかもしれない。もちろん実際はこんな簡単なものではないが、ここで重要なのは『いくら代数に入る数字(歴史的事象)が変化したとしても方程式そのものが変化することはない』という点である。この方程式のような物と物の関連性を作っている不変のシステムこそが、つまり構造ということである。構造主義とは研究対象の根底にある構造に着目した思想と言える。人間の意志を疑うという点でマルクスの唯物史観とは親和性が高い点もポイント。
構造主義は特定の学問分野の言葉ではなく科学哲学の一つであったので、その応用分野は人類学、言語学、精神分析学、文芸批評など広く世界中でブームを起こした。代表的な構造主義の学者にレヴィ=ストロース、ソシュール、ラカン、アルチュセール等がいる。
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最終更新:2024/12/13(金) 13:00
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