首都圏方言

首都圏方言とは、日本語の方言のひとつである。

概要

現代の首都圏方言は、東京で用いられていた共通語が変質して成立したものである。民放テレビ局を中心としたマスメディアによって日本列島の全域に伝搬し、日本語の方言のうち世界で最も話者の多い方言であるものと予想される。

首都圏方言に見られる主な特徴は

• 鼻濁音の消滅 (助詞の「が」等)
• 鼻母音の母音化 (ぜんいん→ぜいいん)
• 清音子音間および音末の狭母音の無声化 (「カクエキテイシャ (各駅停車)」の「キ」の母音が無声化し「kakɯeki̥teːɕa _(IPA表記)」のように発音される、文末の「です」「ます」の「す」の母音が無声化しそれぞれ「desu」「masu」ではなく「des」「mas」と発音される、等)
• (下げ核が特徴である東京式アクセントの) アクセント核の消滅 (カ^↑レ^↓シ^↓→カ^↓レ^↑シ^↑　ド^↓リ^↑ン^↓ク^↓→ド^↓リ^↑ン^↑ク^↑)
• 敬語の単純化 (ほぼ丁寧語のみ残る。山の手方言や標準語にあった豊富な敬語は殆ど絶滅状態にある)
• ら抜き言葉による受け身動詞と可能動詞の使い分け

などがある。