アイクとは (アイクとは) [単語記事]

アイクとは、『ファイアーエムブレム蒼炎の軌跡』『ファイアーエムブレム暁の女神』に登場するキャラクターである。

大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ（スマブラX以降）にもファイターとして登場し、『ファイアーエムブレム覚醒』では本人ではなく「魔符」としてゲスト出演している。声は、覚醒を除く全作品で萩道彦が担当。

蒼炎の軌跡

17歳(物語途中で18歳)のベオク（テリウス大陸における種族の一つでいわゆる人間）。父はグレイル、母はエルナ、妹にミストがいる。FEシリーズ初の平民出身+名前に『ラ行が入っていない』主人公である。

獣牙族の住むガリア王国出身だがその頃の記憶はなく、今はクリミア王国にあるグレイル傭兵団の砦に住んでいる。ゲーム開始時点でエルナは故人。グレイルもゲーム前半にデイン王国の四駿の一「漆黒の騎士」と対決し殺害される。これによりアイクは傭兵団の団長を継ぎ、強大な宿敵・漆黒の騎士と何度も剣を交えることになる。

無愛想な感じを受けるが熱血漢で、熱くなりすぎてベグニオン帝国の神使･サナキに暴言を吐く場面も。肉が好物。剣はグレイルから直接指導を受ける。グレイルはとある事情から戦いに剣を使わず斧を使うが、アイクに稽古をつけるときは剣を用いていた。

クラスはレンジャー→ロードで成長率は全体的に高め。専用武器はFE主人公伝統のレイピアではなく、リガルソード（特効性質はレイピアに相当）。後半はラグネル。
物語終盤は攻守兼ねる専用奥義『天空』と神剣ラグネルの性能も相まって無双が可能なほど強くなる。

支援相手はティアマト、オスカー、セネリオ、レテ、リュシオン、ライ、エリンシア。ライは支援会話にて「おまえみたいな強引で直線な将軍、どこ探したって居ないって。『めんどくさい!突っ走る!』って　どこが作戦だよそれって、呆れるばかりだ」とアイクを評している。

上記通り、ゲーム中はぶっきらぼうで熱いセリフが多いのだが、一部ムービーではやたらさわやかなアイクに変貌する。具体的にはセリノスの森が復活する「再生の森」、エンディングの「結ばれし絆」の二つ。声を担当する萩の演技も相まり、アイクのイメージとのギャップから動画でも「きれいなアイク」などとツッコまれることが多い。（ただしその他のムービーではゲーム同様熱いキャラ・声の演技をしている）

蒼炎開発初期の名前は「パリス」。この名前のゲーム画像も当時公開されていた。このパリスという名は、覚醒でアイクの子孫を名乗るキャラクターに引き継がれている。

暁の女神

21歳。神剣や爵位を返上し、再びグレイル傭兵団の団長になっている（神剣ラグネルはベグニオン始祖にして三雄の一人、オルティナが愛用した二刀の一本で、本来ベグニオン帝国の至宝なので返還。爵位はいずれ返上すると蒼炎エンディングでもセフェランに話している）。蒼炎から3年を経たことで、父親のグレイル(神騎将ガウェイン)を思わせる筋肉質な身体つきになった。

初登場は第二部終章のムービー（それ以前にも前説の回想で蒼炎の顔は出る）。操作できるのは第三部から。第三部の主人公だが、第四部（およびエンディング）でも実質主人公扱いされている。

3年前にクリミアを率いてデイン王国に勝利したが、これがデインがベグニオン帝国に隷属する間接的な原因となり、さらには邪神が復活するという「大陸全土を巻き込む戦乱」の要因の一つになってしまった。暁でのアイクは、これら問題の清算と、蒼炎で倒したと思われた宿敵・漆黒の騎士との決着が描かれる。

クラスは上級クラスの勇者[ブレイブ]→最上級クラスの神将[ヴァンガード]。専用武器はアロンダイト（特効なし）、ラグネル（物語途中から）。奥義（天空）は最上級になると覚える。

絆支援はミスト、ティアマト、セネリオ、ライ。引継ぎ次第で蒼炎支援相手からさらに一人加わる。

蒼炎時より幸運と魔防が下がったことで魔法攻撃・スリープ・必殺に弱いが、他のパラメータはおおむね上昇。奥義『天空』の発動率も低下したため蒼炎のような無謀な地雷戦法は厳しいが、能力は高いので物理戦なら十分強い。また、蒼炎ではクラスチェンジしても剣だけだったが、今回は神将になると父グレイル同様剣と斧が使える（両方SSにできる）。

暁のムービーではアイクの成長に合わせ萩の演技も変化、全体的に勇ましい。特に暁初登場時のムービー「処刑」ではアイク自身のセリフはほぼ「ぬぅん！」だけだが、非常にインパクトがあり動画コメントが「ぬぅん！」で埋まる。

エンディングの二つ名は「蒼炎の勇者」。

ファンの通称は「ゴリラグズ」で、暁のガチムチな方のアイクを指す。「ゴリラ」の「ラグズ」で「ゴリラグズ」なのは言うまでもない。これは仲間にも驚かれた風貌や、敵将にラグズ扱いされた（ゴリラとは言ってないが）ことに起因する。
FE関連のスレでは日常的に使われているが、たまに本気で嫌う人もいるので使い方には気をつけよう。

覚醒

アイク本人は登場しないが、蒼炎の勇者の伝説が伝わっている。また、他の歴代FEキャラのように魔符という形で登場するダウンロードマップがいくつかある。

アイクの代名詞ともいえる奥義・天空も主人公のクロムが覚え、魔符を除くと娘のルキナ、そのまた娘にも強制的に引き継がれる。一方でアイクの子孫を自称する男パリスは、太陽と月光を覚えてはいるが天空は習得できない。

大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ

Wii用ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズX』では蒼炎レンジャー仕様で参戦。本来レンジャーでラグネルは使わないが、蒼炎エンディングでもレンジャーに戻っているためクリア後の設定か。ラグネルのデザインも少し変更されている。

「両手剣を片手で振るう剛腕の持ち主」。重量20のラグネル・エタルドを二刀する女性オルティナって一体・・・

デデデには劣るが、クッパ、ワリオ、ガノンドロフといった面々と同類のパワーファイター型。ロイ･キャンベル大佐曰く「見た目は華奢だが豪腕の持ち主」。特に横スマッシュは隙がかなりデカいが強力。全般的にトロいが、小技を使いこなせれば最凶である。

上必殺技として天空も登場。原作にない掛け声がつき、当然だが太陽のHP回復効果はない。原作は上空から切り下して切り上げる二段攻撃だが、スマブラでは復帰技でもあるため切り上げてから切り下す。最後の切りふだは、空中で何度も切り付けるオリジナル技「大天空」。ラグネルの衝撃波もゲームバランスを考慮し発動しない。

また、WiiU及び3DS用ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』においても参戦が発表された。こちらでは出典・関連作品が『暁の女神』になっている通り、暁の女神仕様となった。