なりたい自分になれるようにより良い未来を目指して、
どの道を選ぶかで未来が変わる。
私にも色々道があったと思うけど、
この道だって決めたのは私が中学生の時。
みんなと出会ってプリキュアになって、
夢を見つけて、今の私がいる。
-本編第1話・夢原のぞみの台詞より-
キボウノチカラ〜オトナプリキュア‘23〜とは、『Yes!プリキュア5』『Yes!プリキュア5GoGo!』の続編となるプリキュアシリーズの作品である。2023年10月7日よりNHK Eテレにて毎週土曜18時25分〜18時50分枠で放送中。全12話予定。
概要
20周年を迎えたプリキュアシリーズ、新機軸の第一弾として発表された。プリキュア5シリーズの事実上の3期目であり、夢原のぞみ達の大人編を描くものとなる。放映局はABC・テレビ朝日系列からNHK Eテレに移行。
現行のTVシリーズでは表現できないような現実問題にも深く切り込んでおり、シリーズとの作風の差別化が図られている。そして毎回プリキュアが全員登場する訳ではない、という部分も従来のTVシリーズには無い部分だろう。販促要素による制限が少ない分、よりドラマ性のある制作が可能となっている。
登場人物・キャスト
基本的に5シリーズを底本にしているが、追加キャラクター発表で『ふたりはプリキュアSplash☆Star』から咲舞の二人も登場することが発表されている。担当声優もオリジナルキャストがそのまま続投している。その一方でオリジナルキャラクターも登場する。
時代設定としては大まかに5シリーズ当時から10年後ぐらいの設定、年齢も社会人2〜4年目ぐらいとなっている。もっともプロデューサーの村瀬亜季によれば、今回のストーリーや設定は「のぞみたちの未来の可能性の一つであり、選択肢は一つではないと大前提がある」とのことで、これが公式的に固定した将来では無い旨を語っている。
その一方でのぞみたちが再びプリキュアに変身する際、一時的に中学生の姿に若返るという形態を取っている(変身シーンや決め技シーンなども当時のものを流用)。こういう変身になった事については物語上では今後その理由が明かされることになっている。一部で「大人のまま変身しないの?」と残念がる声や作品テーマにSDGsも含まれているため「過去の変身バンクを流用してSDGsに配慮している」なんて言われたりも。
Yes!プリキュア5GoGo!
- 夢原のぞみ
(CV:三瓶由布子)
- 目標としていた教師になり、現在は小学校に勤務。持ち前の明るさで生徒にも慕われているが、時折壁にぶつかり悩むことも。謎の敵シャドウと相対して囚われかけるも、るみとの約束を思い出して再びキュアドリームへと覚醒する。若返っての変身で元気はつらつになっているようであるが、タイムフラワーの花びらが落ちるのと呼応する形で次第に身体に不調を来し始め……?
- 夏木りん
(CV:竹内順子)
- ジュエリーデザイナーとしてアクセサリー会社に勤務しつつ、社会人リーグでサッカー選手としても奮闘中。しかし自分が企画した商品案やプロジェクトが通らなかったりするなどこちらも悩みを抱え、のぞみと飲んでは愚痴をこぼす。
コンペ当日に寝坊し慌てて会社に行くもシャドウを目撃し見て見ぬ振りをしてしまう。そのことでモヤモヤし、その後かれんに想いを吐露した時に言われた「仲間を頼って」という言葉の影響もあり、シャドウに苦戦するアクアを助けるため再びキュアルージュへと変身する。
メンバーの中で一番酒癖が悪く、絡み酒や泣き上戸になることも。
- 春日野うらら
(CV:伊瀬茉莉也)
- 女優として芸能活動を続けているが、有名演出家による舞台の稽古でダメ出しを受け続けており、もがき苦しむ。結果休養を言い渡され失意もある中シロップとの再会でようやく糸口を見いだし、キュアレモネードへの再覚醒とともに演技に関して吹っ切れることになる。
りんと違ってこちらは結構な酒豪に。
- 秋元こまち
(CV:永野愛)
- 小説のコンクールに合格し作家としてデビュー。その傍ら実家の和菓子屋を手伝ったり地域のボランティア活動にも勤しむ。ただ最近はスランプに陥って新作小説の執筆が滞ってしまっている。
シャドウによる事件が自分たちの街とその周辺でのみ起きていることから、その手がかりとしてさなえから成り立ちを聞いたことで、シャドウの襲撃を受けるなか、街を守りたいという一心からキュアミントへと再覚醒する。
- 水無月かれん
(CV:前田愛)
- こちらも目標の医師となり病院に勤務。急患に対応できるよう飲み会でも飲酒を控えるなど真面目さと責任感の強さは変わらず。患者との接し方に悩んでいたが、くるみの言葉がきっかけとなって積極的に接するようになる。当直中病院にシャドウが出現し、患者たちを守るため再びキュアアクアへと覚醒する。
- 美々野くるみ
(CV:仙台エリ)
- お世話係のスキル向上のため人間界に残って派遣社員の秘書として働く。その働きぶりから社長から一目置かれているものの、サービス残業を強要するパワハラ上司に憤りを隠せない。
日本酒好きで飲みに行っては健太相手に愚痴をこぼし、かれんとの会食ではビッグ・アップル(スクリュードライバーのアップルジュース版)を飲みまくってへべれけになったりも。一方でのぞみとココの恋愛に関してはかつてと異なり応援する立場に。
かれんの危機を察知し病院に急行、助けるためミルキィローズへと変身する。シャドウに関しては率先して情報収集に当たる。
- ココ
(CV:草尾毅)
- パルミエ王国の国王として多忙な日々を過ごしている。のぞみとは現在もシロップを通じて文通でコミュニケーションを取っており、人間界にシャドウが現れた事を聞きのぞみ達の下へ駆けつける。しかしのぞみとの微妙な恋愛関係は相変わらずで、時折人間界に来ては見守るものの、なかなか一歩を踏み出せない煮え切らない状況のまま。
- ナッツ
(CV:入野自由)
- こちらもパルミエ王国の国王として多忙な日々を過ごしている。ドーナツ王国との外交問題が頭痛の種。こちらもくるみからの連絡を受けて人間界に駆けつけることに。
- シロップ
(CV:朴璐美)
- キュアローズガーデンの管理をしていると、不思議な花タイムフラワーが生えているのを見てナッツに相談しに来るが……。
現在も人間界とパルミエ王国との間で運び屋家業をやっている。うららのことを一番考えているのもやはり彼。
- 夏木和代(CV:浅野まゆみ)
- りんの母。今も元気に花屋を経営。ちなみにりんの弟妹のゆうとあいは就活中。
- 秋元まどか(CV:永野愛)
- こまちの姉。本編で見せたライダーススタイルから打って変わって和服美人に。おそらく和菓子屋を継いだ模様。
- 坂本(CV:池田知聡)
- おなじみじいやさん。酔い潰れて水無月家に泊まりに来たくるみのために翌日の夜食用のスープを作ってあげるなど、気配りの良さは健在。
- ブンビー
(CV:高木渉)
- みんな大好きブンビーさんも映画ヒープリ『ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』に引き続き登場。いきなりOPに登場して話題をかっさらった。現在はビル管理会社の社員として働いているが、ある団地のリノベーション計画で調査に出向いたときにシャドウに遭遇し巻き込まれるはめに。でも怪人態に変身して飛べる(そしてそのことを忘れていた)のは相変わらず。社会人の先輩としてのぞみたちにアドバイスする立場になる模様。ココが住むマンション(隣の部屋にのぞみが住んでいたことから、くるみが強引に契約)の仲介も担当。
ふたりはプリキュア SplashStar
- 日向咲
(CV:樹元オリエ)
- 実家のパン屋『PANPAKAパン』を手伝っており、のぞみ達の町や舞の職場の近くにも移動販売車を走らせている。シャドウ事件が続く中で行きつけの店で旧知の仲である彼女達と再会。後に舞やブンビーと共にシャドウの襲撃を受けた事がきっかけとなり、チームとして活動する事に。
パン屋を志す中で調理師学校の同期と交際を始め、後に婚約。そのため左手薬指には指輪を付けている。その彼氏と結婚した後家業を継ぐことを決めていたが、次第とパンを本格的に学ぶためにフランス留学を考え始めるもそのことを両親や婚約者に言い出せず。しかしそのことを見抜いていた舞の後押しもあり、プリキュアへの再覚醒を経て吹っ切れたかようやく想いを伝えることができた。
- 美翔舞
(CV:榎本温子)
- 美大卒業後大手広告代理店のグラフィックデザイナーとして多忙な日々を過ごしており、仕事の傍らに咲の出店に足を運んでいるなど仲の良さは相変わらず。交際中の相手がいたが、舞の多忙さが祟ってかこちらは別れている。これに関しては「なんで舞ちゃん振るんだよ!」とキュアゴリラことFUJIWARA原西孝幸を始め彼氏に怒りを隠せない視聴者多数。
のぞみ達とはオールスターズ作品などで会っているためか面識があるようだ。
咲が思い悩むのを見抜いて話を聞き、彼女を後押し、さらにシャドウと対峙するも先に手を差し伸べ勇気を与えたことから、2人揃って再覚醒しキュアブルーム・キュアイーグレットとしてシャドウと戦う。
- 星野健太(CV:竹内順子)
- 咲と舞の元クラスメイト。のぞみたちの行きつけの店「カフェ&バーTime」の店長。ただ中学時代から変わらない威勢の良い口調なため、オシャレな店に不釣り合いな居酒屋口調の接客になっては優子から叱られる。初恋が咲だったこともあり、彼女の婚約を聞いて嘆いたりも。
- 星野優子(CV:城雅子)
- 咲と舞の元クラスメイト。旧姓は「太田」。中学時代から立っていた恋愛フラグを成就させ、念願叶って健太とゴールイン。健太とともに店を切り盛りしつつ、授かった子供を育てている。
- ダークナイトライト/霧生満
&霧生薫
(CV:渕崎ゆり子&岡村明美)
- のぞみのクラスの生徒たちの間で話題になっている人気動画配信者。独特な会話による動物や食レポで人気を集めている。SNSではいち早くシャドウの存在に警告を発していることから、何らかの関わりがあるとのぞみたちは見ているが……?
ゆっくりみたいな猫耳の配信キャラクターの絵と第5話で明らかになった担当声優を見る限り、配信者の正体はあの2人としか思えないが……?しかし動画の中身がゆっくりだけでなく部位チューバーでもあるってあなたたちこの世界エンジョイしてるねえ。
…ということで第9話にてようやく登場。最初は咲舞の危機に現れ、その後Timeに姿を見せ全員びっくり(咲舞も動画を見て声に聞き覚えはあるものの、満薫だということに気づいていなかった)。EDクレジットでは下の名前のみの表記である。
- 日向大介(CV:楠見尚己)&日向沙織(CV:土井美加)
- 咲の両親でPANPAKAパンを営む。大介は娘が結婚して家業を継いだ後京都の和菓子屋で修行しようと考えていたが、娘の留学を認めたため断念……かと思ったらこまちのツテにより彼女の実家の和菓子屋で修業することになった。ついでに言えばみのりちゃんは現状未登場、飼い猫のコロネは相変わらず店内で寝ている。
ふたりはプリキュア MaxHeart
- 雪城さなえ
(CV:野沢雅子)
- まさかのサプライズ登場となった雪城ほのかのおばあちゃま。こまちが街に詳しい人物として紹介を受けたことで訪ね、その際戦災によって街は焼け野原になったものの、唯一焼け残った時計台の鐘の音が街の人々を元気づけ復興の源になったこと、そして時計台の中には「ベル」と呼ばれる天使の絵が飾られていることを伝える。
オリジナルキャラクター
- ベル(CV:日笠陽子)
- 今回の敵とおぼしき人物。時計台にある異空間に潜んではシャドウを生み出させているが、その正体や目的は不明。
- シャドウ(CV:下崎紘史)
- 現実から目を背けた人の影から生み出される怪物。正常な人も襲っては影に取り込み更にシャドウを生み出す。
- 片桐るみ(CV:集貝はな)
- のぞみのクラスの生徒。ダンス部に所属し全国大会優勝を目指していたが、父親の事業が立ちゆかなくなり、離婚と祖母の住む田舎への転居が決まるも、転校先の学校にダンス部がないため夢を諦める。しかしのぞみの説得もあり転校先でダンス部を作り決心をし、将来プロダンサーとなってのぞみと再会する約束をする。
- 滝川毱子(CV:鍋井まき子)
- 世界的に著名な舞台演出家。自身が手掛けうららが出演する舞台の稽古で、うららの演技を見て厳しダメ出しを行う。
- 篠崎ナナ(CV:藤田茜)
- かれんの患者。陸上部所属だったが、競技中に足をケガし入院することに。次期部長候補からくる責任感もあって、失意のあまりリハビリを拒み医師たちも手を焼いていたが、献身的に接するかれんの過去の出来事を聞き、自分の境遇と重ね合わせ心を開くようになる。
スタッフ
原典の5・GoGo!より一部変更されており、シリーズ構成の成田良美と音楽の佐藤直紀は続投、キャラクター原案として原典の川村敏江と『ふたりはプリキュア』シリーズ3作の稲上晃の2人のデザイナーが関わりつつ、シリーズディレクターは『テニスの王子様』『図書館戦争』『もしドラ』の監督を務めた浜名孝行に、キャラクターデザインを『らんま1/2』『逮捕しちゃうぞ』『薄桜鬼』『坂本ですが?』『サンリオ男子』の中嶋敦子に交代している。またアニメーション制作にスタジオディーンが参加している。原典でシリーズディレクターを担当した小村敏明はシナリオ監修として参加している。
製作委員会の構成企業は本シリーズの中核4社(朝日放送テレビ・ABCアニメーション・東映アニメーション・ADKエモーションズ)のうち、放送局の関係で朝日放送テレビの代わりにNHKの関連企業NHKエンタープライズが入り、さらに映画では参加済みのバンダイとマーベラスが加わる、という体制になっている。
- 原作:東堂いづみ
- シリーズディレクター:浜名孝行
- シリーズ構成:成田良美
- シナリオ監修:小村敏明
- キャラクター原案:稲上晃、川村敏江
- キャラクターデザイン:中嶋敦子
- 音楽:佐藤直紀
- 美術監督:川上美穂
- 色彩設計:安住唯
- 撮影監督:下崎昭
- 編集:小野寺桂子
- 音響監督:菅原三穂
- アニメーション制作:東映アニメーション・スタジオディーン
- 製作:2023 キボウノチカラ オトナプリキュア製作委員会
主題歌
オープニングテーマはいきものがかりが提供したシリーズ20周年記念ソング「ときめき」をそのまま起用。エンディングテーマは初期作品の主題歌歌手によるユニット、キュア・カルテットが復活、作家陣もシリーズでお馴染みの面々が結集している。
- オープニングテーマ「ときめき」
- 歌:いきものがかり
- 作詞・作曲:水野良樹、編曲:島田昌典
- エンディングテーマ「雫のプリキュア」
- 歌:キュア・カルテット(五條真由美・うちやえゆか・工藤真由・宮本佳那子)
- 作詞:只野菜摘、作曲:高木洋、編曲:馬瀬みさき
放送・配信情報
放送情報
| 放送局 |
放送日 |
曜日 |
時間 |
備考 |
| NHK Eテレ |
2023年10月7日 |
土曜 |
18時25分~18時50分 |
|
配信情報
| 配信サイト |
配信日 |
曜日 |
時間 |
備考 |
| NHKプラス |
2023年10月7日 |
土曜 |
18時25分
18時50分 |
リアルタイム配信実施後、
1週間の見逃し配信 |
| U-NEXT |
2023年10月8日 |
日曜 |
12時00分 |
見放題配信 |
| Amazon 東映アニメチャンネル |
2023年10月10日 |
火曜 |
12時00分 |
ABEMA、Amazon Prime Video、
dアニメストア、DMM TV、
FOD、Hulu、Lemino |
2023年10月13日 |
金曜 |
12時00分 |
auスマートパスプレミアム、
J:COMオンデマンド、
TELASA、みるプラス |
2023年10月14日 |
土曜 |
0時00分 |
各話リスト
| 話数 |
サブタイトル |
脚本 |
絵コンテ |
演出 |
| 第1話 |
ミライノカタチ |
成田良美 |
浜名孝行 |
山﨑茂 |
| 第2話 |
ケツイノスガタ |
ユキヒロ マツシタ |
安東大瑛 |
| 第3話 |
ココロノキオク |
赤尾でこ |
ススキダトシオ |
浅見松雄 |
| 第4話 |
マヨイノツバサ |
村山功 |
藤原良二 |
コークン |
| 第5話 |
ノゾミノノゾミ |
成田良美 |
田中貴大 |
| 第6話 |
ホノオノユラギ |
村山功 |
ススキダトシオ |
山﨑茂 |
| 第7話 |
ウレイノカジツ |
成田良美 |
安東大瑛 |
| 第8話 |
ワタシノマチ |
赤尾でこ |
ススキダトシオ |
浅見松雄 |
| 第9話 |
フタリノキズナ |
村山功 |
小林美月 |
| 第10話 |
サイゴノヤクソク |
|
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関連リンク
関連項目
- 2023年秋アニメ
- アニメ作品一覧
- プリキュア
- Yes!プリキュア5 / Yes!プリキュア5GoGo! / ふたりはプリキュアSplash☆Star
- 魔法つかいプリキュア!
- 同時に続編が発表された。2024年度にABC・テレ朝系「ANiMAZiNG!!!」枠で放送予定。
- 東映アニメーション / スタジオディーン
- NHK Eテレ / NHKエンタープライズ
- ABCアニメーション / 朝日放送テレビ