上越新幹線とは (ジョウエツシンカンセンとは) [単語記事]

上越新幹線とは、埼玉県の大宮駅から新潟県の新潟駅を結ぶJR東日本の鉄道路線である。
ただし実際の運転では東北新幹線の路線上を通ることによって、殆どの列車は東京駅始発となっている。

概要

全線が軌間1435mm、交流20KV(50Hz)で電化されている。越後湯沢駅～ガーラ湯沢駅までの支線(厳密には上越新幹線ではなく、上越線(在来線)の支線)もある。冬季のスキーシーズンのみガーラ湯沢駅行きの列車が存在する。
200系、E1系、E4系が主に使われ、大宮駅～高崎駅間は長野新幹線のE2系も見られる。

最高速度は大清水トンネル下り勾配^（＊１）を除いて245Km/hであり、フル規格の新幹線では現在一番遅い。なお、東北新幹線の高速化に伴いE2系とE4系が上越新幹線へ活動の場を移す模様であり、275km/hへの最高速度向上が期待される。

現在、沿線自治体などは2014年に予定されている北陸新幹線金沢延伸開業によって上越新幹線「とき」＋北越急行「はくたか」という北陸短絡ルートが解消される事による旅客減少を危惧しており、これを「2014年問題」と呼んでいる。

駅一覧

路線名	駅名	乗り換え路線	所在地
東北新幹線	東京駅[山][区] とうきょう	山手線・京浜東北線・東海道線・中央線快速横須賀線・総武快速線・京葉線・武蔵野線東海道新幹線・地下鉄丸ノ内線	東京都千代田区
	上野駅[山][区] うえの	山手線・京浜東北線・宇都宮線・高崎線・常磐線地下鉄銀座線・地下鉄日比谷線	東京都台東区
	大宮駅おおみや	東北新幹線・山形新幹線・秋田新幹線京浜東北線・埼京線・川越線・宇都宮線・高崎線湘南新宿ライン・東武野田線・ニューシャトル	埼玉県さいたま市大宮区
上越新幹線	大宮駅おおみや		埼玉県さいたま市大宮区
	熊谷駅くまがや	高崎線・湘南新宿ライン・秩父鉄道秩父本線	埼玉県熊谷市
	本庄早稲田駅ほんじょうわせだ		埼玉県本庄市
	高崎駅たかさき	長野新幹線・高崎線・湘南新宿ライン・上越線両毛線・吾妻線・信越本線・八高線・上信電鉄線	群馬県高崎市
	上毛高原駅じょうもうこうげん		群馬県利根郡みなかみ町
	越後湯沢駅えちごゆざわ	上越線・ガーラ湯沢線	新潟県南魚沼郡湯沢町
	浦佐駅うらさ	上越線	新潟県南魚沼市
	長岡駅ながおか	信越本線・上越線	新潟県長岡市
	燕三条駅つばめさんじょう	弥彦線	新潟県三条市
	新潟駅にいがた	信越本線・白新線・越後線・磐越西線	新潟県新潟市中央区
路線名	駅名	乗り換え路線	所在地
上越線支線	越後湯沢駅えちごゆざわ	上越新幹線・上越線	新潟県南魚沼郡湯沢町
上越線支線	(臨)ガーラ湯沢駅がーらゆざわ	ガーラ湯沢スキー場ゴンドラ「ディリジャンス」	新潟県南魚沼郡湯沢町

延伸計画

全国新幹線鉄道整備法では東京都-新潟市間が上越新幹線の路線となっており、計画上の起点は新宿駅となっている。そのため新宿駅-大宮駅間は未成である。計画では大宮駅から戸田公園駅付近までは東北新幹線の上を二重高架で通り、戸田公園駅付近から国道17号線（中山道）に沿って荒川を渡ってから地下へ潜り、都営地下鉄三田線の地下を通って板橋駅付近で埼京線（赤羽線）の地下に移り、そのまま埼京線（山手貨物線）の地下を通って新宿駅まで到達する予定である。

開業当時は輸送量に余裕があったため、東京駅-大宮駅間の東北新幹線の路線だけで十分と判断されたが、現在は東海道新幹線の東京駅-新横浜駅間を超える過密区間になっており、さらに北海道新幹線や北陸新幹線の建設が進めばますます過密が進むこととなる。現状では大宮発の列車を増やすことで対処するとされているが、将来的にはこの路線が必要になると考えられている。ただしリニア中央新幹線が完成すれば北陸新幹線の輸送量には余裕が出てくると想定されるため、楽観視する声もある。

すでに建設用の準備もいくつかの地域ではされている。

埼玉新都市交通伊奈線の鉄道博物館駅の前後は勾配となっている。これは新幹線の新宿方面への分岐を避けるためである。
東北新幹線と埼京線の大宮駅付近から戸田公園駅付近までは広大な空き地がある。JR東日本の公式発表では「環境空間」という騒音対策用の緩衝地帯と説明されているが、きちんと整備されず放置されているため、新宿延伸用の土地ではないかという噂もある。
東京メトロ副都心線の池袋駅から雑司が谷駅の間は急勾配となっているが、これは地下を通る新幹線を避けるためである。
京王新線・都営地下鉄新宿線の新線新宿駅は地下4、5階、都営地下鉄大江戸線の新宿駅は地下6、7階にあるが、当時の計画では新幹線のコンコースが地下2階、ホームが地下3階に造られる予定であったことから、これを避けるためである。