空港線(京急空港線)とは、京急蒲田駅~羽田空港駅を結ぶ京急の路線である。
戦後、永らく空港線はその名称とは裏腹に羽田空港へのアクセス路線としては運用されていなかった。過去に於いて、終点は「羽田空港駅」という名前こそ付いていたものの、実際には空港ビルからは遠く離れた場所に存在していた。
当初はバス便すら無かった為、空港への足としては実質的に使えないマイナーな存在でしかなかった。むしろ、沿線にある穴守稲荷の参拝客への交通手段や沿線住民の生活路線としての役割が大きかった。
役割が大きく変わったのは1990年代末、空港ターミナルまで延伸し、その直下に新生の羽田空港駅開業を果たしてからである。
それまで、東京モノレールが羽田空港への主なアクセス手段であったが、空港線の延伸により新たな空港アクセス鉄道としての地位を得た。これ以降、京急は空港線重視の経営方針を明確にしてゆく。
ダイヤ面では京急蒲田駅を快特通過駅から停車駅へと格上げ、品川駅方面と羽田空港駅を直通で迅速に結ぶ快特の大幅な増便やアクセス時間の短縮、過去には無かった横浜駅方面と空港間とを直通運転する列車の運行を開始した。また、地方での広報活動も熱心に展開、地方空港での京急線乗車券売機の設置やそれらの空港へのアクセス鉄道との提携による切符の販売等、様々な施策を採り、羽田空港発着の航空便利用客を着実に獲得してゆく。それらの活動が功を奏し、現在の羽田空港駅が開業して以降、空港線の利用客数は毎年順調に伸び、京急の収益に貢献する重要路線となっている。
当然、競合路線の東京モノレールが黙って見過ごしているはずもなく、特に同社がJR東日本傘下に入ってからは、それまで考えられなかった様々な対抗策を次々と打ち出している。(詳細は東京モノレールの記事を参照されたい)
今後も、この激しい競争の動向に注目が集まっている。
ただ、京急が空港線を空港アクセス路線として重視した結果、快特といった途中駅全てを通過する速達列車重視のダイヤが組まれた事により、途中駅の利用客にとっては逆に使い勝手が悪くなるという結果を引き起こしている。これに関して沿線住民からは不満の声も挙っている。ただし京急蒲田付近がダイヤネックとなっておりそれを解消するために、京急蒲田付近の立体交差工事が行われている。
「羽田空港国際線ターミナル駅」は平成22年10月21日開業予定。同時に羽田空港駅は「羽田空港国内線ターミナル駅」へと改称される。
【凡例】 ●:停車駅 |:通過駅 ■:乗り換え路線 ○:駅周辺施設
※列車種別「普通」は全駅に停まる為、省略しております。
エ ア ポ | ト 急 行 |
特 急 |
快 特 |
エ ア ポ | ト 快 特 |
駅 名 | ■乗り換え路線 ○駅周辺施設 (備考欄) | 所在地 |
● | ● | ● | | | 京急蒲田駅 けいきゅうかまた |
■京急本線(京急 新逗子駅・浦賀駅・三崎口駅 京成電鉄経由成田空港駅 北総鉄道経由印旛日本医大駅 芝山鉄道経由芝山千代田駅まで、それぞれ直通運転) ○大田区産業プラザPiO |
東京都 大田区 |
● | ● | | | | | 糀谷駅 こうじや |
○ | 東京都 大田区 |
● | ● | | | | | 大鳥居駅 おおとりい |
○セガ本社ビル | 東京都 大田区 |
● | ● | | | | | 穴守稲荷駅 あなもりいなり |
○穴守稲荷 | 東京都 大田区 |
● | ● | | | | | 天空橋駅 てんくうばし |
■東京モノレール 東京モノレール羽田線 | 東京都 大田区 |
● | ● | ● | ● | (平成22年10月21日開業) 羽田空港国際線ターミナル駅 はねだくうこうこくさいせんたーみなる |
(平成22年10月21日より) ■東京モノレール(羽田空港国際線ビル駅) ○国際線旅客ターミナルビル |
東京都 大田区 |
● | ● | ● | ● | 羽田空港駅 はねだくうこう |
■東京モノレール(空港第1ビル駅・空港第2ビル駅) ○空港第1ターミナル ○空港第2ターミナル |
東京都 大田区 |
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最終更新:2024/05/03(金) 04:00
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